Nコン2017; 小学校の部 課題曲「いまだよ」

先日3月11日に演奏発表されたNコン2017の課題曲ですが、小学校の部は作詞: 宮下 奈都さん、作詞: 作曲: 信長 貴富さん でタイトルは「いまだよ」です。



昨年度に続いて今人気の合唱曲作曲者の起用なので演奏発表を心待ちにしていました。

■作曲者の解説コメントから
3月11日の番組で作曲者自ら曲誕生の発端を次のように語っています。

「詞の中に多く登場する 小い「っ」=跳ねる言葉を音楽に生かせないかな」

なるほど、「いまだよ」の音楽は、バウンドするようなリズム変化の豊かな曲に仕上がっています。

■一つ目のコントラスト; リズム変化

たんたたー ウンたったたーウン

冒頭から現れるこの特徴的なシンコペーションのリズムは繰り返し繰り返し消えては現れ、リズムのコントラストという曲の骨格を造形しています。

これをビジュアルに示すために歌詞の掲載をお許し戴きます。このリズムは下記歌詞の朱記した部分に現れ、曲の過半を支配するのです。そして岸に寄せる波のように現れては消えて詞と一体化していきます。

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君の中で中で眠ってる僕
僕の中でふりかえった君
大きく伸びをして
ほら、太陽が笑った
さあ、いまだよ、いま

僕が走ると風が流れた
風の向こうで君が歌った

ほんとうの僕らはもっと強い
もっと怒る もっと泣く
もしかして、もっと不まじめ
もっと弱い もっと笑う
もっと もっと

どんな僕でもいいと 君が教えてくれた
だって僕も どんな君でも好きだから
(僕も)

君の中で笑ってる僕
僕の中のただひとりの君
(君)が笑って僕も歌った
歌の向こうで空が光った

顔を上げて風に手をふろう
ここからはじめよう (いまだよ)(さあ)
夢なんてなくてもいい
(僕らは)(もっと強い)(もっと笑う)(もっと)
こわくない 行こう
いまだよ、(いまだよ)

いま
(行こう)(さあ)(ここから)(いま)(いまだよ)

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■2つ目のコントラスト; 「僕」と「君」
リズム変化のコントラストに加え、この曲の演奏にはさらに二つのコントラストがあり、この曲の演奏の肝をなすように思います。

2つ目のコントラストは、二部合唱の演奏による「僕」と「君」との対比によるものです。詞の中で「僕」と「君」は時に韻を踏む対称の関係をなして繰り返し繰り返し登場してきます。ここでの二部合唱の表情の付け方にはいろいろな流儀があることでしょう。工夫のしどころです。

■3つ目のコントラスト; 「僕」の変化
最後のコントラストは「僕」の気持ちの変化です。「僕」の中で「君」の占有度合いが明らかに変化していきます。「夢」を超えるような存在なのかも知れません。ここの表現は、子どもたちの歌い込みや曲への意識の高まり具合に応じて進化させるのが良いと思われます。頭の中で決めてかからないことです。

■まとめ
約3分間の演奏となる課題曲「いまだよ」ですが、上述の三つのコントラストをどう表現するのか演奏する側も聴く側も大きな楽しみがあります。

ザッと見ただけでも演奏を仕上げていくにはこんなに楽しめそうです。一度三つを思い切り濃いめのコントラストで表情をつけた練習してみた後、少し柔らかな表現に戻すのが良いのではないでしょうか。

期待に違わぬ素晴らしい課題曲が誕生したようです。



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