コリメータによる光軸調整(8); 再トライアル結果(E/2) ☀️

再トライアル結果の後半を分割してこちらに掲載し直しました。
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【0】コアライメントエラー対策では『逆算的アプローチ』を試してみました。

■【0】コアライメントエラー対策 ☀️
今扱っている二つの光軸調整方法((1)コリメータ法、(2)恒星法)で、最終的にやりたいことは『(1)で調整➡︎(2)で確認』です。しかし、原器は(2)の方なのでこの順序で「適正な【0】コアライメント条件」を探り当てるのは時間のかかる試行錯誤を繰り返すことになってしまいます。

そこで順序を変えて『(2)で調整➡︎(1)で確認』として、(1)コリメータ法の「適正な【0】コアライメント条件」を逆算的に把握してしまおうというのが狙いです。

「なぁ~んだ、それなら(2)恒星法のみでいいじゃないか?」は早計です。二つの光学的エラー(【1】接眼部スケアリング、【2】副鏡センタリング)をコリメータで取り除いた状態での(2)恒星法となり、(1)と(2)を相乗した精度の向上が優位化ポイントです。

具体的には
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・初めに(2)恒星法で調整
デフォーカス像による粗調整、ダンカンマスクでの副鏡ボルト調整を実施します。

・次に(1)コリメータ法で確認
先ず【0】コアライメント調整を実施した状態(【3】副鏡ボルトは触らず)で、レーザースポット光が3点対称配置となっているか確認します。

結果が
a)対称配置の場合、確認完で終了です。(1)と(2)の結果が一致、こうなれば良いですが通常そうはいきません。

b)非対称配置の場合、コリメータの姿勢制御の水平垂直調整ボルトを"自由に調整"し3点対称配置に近い状態を再現します。拡散十字光の輪を監視して対称性が崩れてしまえば鏡筒側を再度【0】コアライメントしてコリメータの姿勢を"自由に調整"することを繰り返します。収束後の反射十字光像のX、Y軸(二重線)からのオフセット量を記録します。
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以降、コリメータ法でこのオフセット量を織り込んで【0】コアライメントすれば『(1)で調整➡︎(2)で確認』が実現できるはずです。

■オフセット調査実験の結果
・(1)コリメータ法-a)の結果:
下図のように非対称どころか3点は見事にターゲット外れでした。この事実は「通常のコリメータ法の結果は、必ず恒星法に合格しない」を意味しています。初トライアルの失敗は当り前の結果なのでした。



・(1)コリメータ法-b)の結果:
姿勢制御で3点対称配置とした画像


・オフセット拡大画像

左手がY方向のオフセット量、右手がX方向のオフセット量です。X、Yともほぼ同量の結果で、X、Y軸(二重線)の外側に接した状態です。

通常の【0】コアライメントでは、反射十字レーザー光像をターゲットX、Y軸(二重線)の真ん中に来るよう調整します。今回の逆算的なアプローチで判明したことは、「レーザー光像をX、Y軸(二重線)の数字に近い側の線に接するようオフセットさせれば(1)と(2)の二つの光軸調整結果を一致・両立させることができる」ということです。

このオフセット量の物理的な意味あいは、(1)と(2)での鏡筒姿勢差※に伴う主鏡光軸の相対的な変化を補うための偏差なのかも知れません。鏡筒姿勢を揃えてコリメータ法を実行すればさらにオフセットの原因追求ができるでしょうが、結局は(主鏡保持機構に由来する問題にたどり着いて)米国式シュミカセのパンドラの箱を開けるだけような予感がします。

※鏡筒姿勢の詳細
(1):テレスコープウェスト、仰角 0°
(2):テレスコープイースト、仰角30°

それはともかく、(1)コリメータ法にオフセット量を織り込むことで(2)恒星法の光軸調整結果を再現する道筋が付けられたのは大きな進展でした。

■再トライアルのまとめ
1️⃣ 初トライアルの失敗では、コリメータの精度そのものが危ぶまれる状況でした。失敗の要因は【1】接眼部スケアリングエラーと【0】コアライメントエラーの複合と推測され、新たな対策が必要でした。

2️⃣ T2 Tilter による【1】接眼部スケアリングエラー対策後の再トライアルで、逆算的な実験を行い恒星法とコリメータ法で 【0】コアライメントに必要なオフセット量を把握できました。

3️⃣ このオフセット量を織り込んだ【0】コアライメントでコリメータ法を実行すれば、昼夜を問わず屋内で恒星法と同等の光軸調整を実行可能な見通しが得られました。

また【1】接眼部スケアリングや【2】副鏡センタリング等の構造起因の光学エラーを排除可能なコリメータならではの高精度の光軸調整が期待できるかも知れません。

4️⃣ 以上から「本コリメータは光軸調整の有効なツールである」と結論づけることができました。この次は、来たる惑星シーズンのトップとなる木星撮影で3️⃣の成果を反映させたいと思います。


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