コリメータによる光軸調整(4); 光軸調整の手順

さていよいよ光軸調整です。Hotech社からリリースされている優れた解説動画に従ってトライアルを進めてみます。解説動画によるとACTコリメータでの光軸調整は大きく3つのステージからなります。

■【0】コアライメント; 主鏡 -コリメータ 軸合わせ

<主鏡を首振り>

主鏡とコリメータの相互を首振りさせて、主鏡の光軸に対してコリメータ面を直交させます。コリメータを正しく機能させるための最重要工程で、コリメータ適用結果の不具合の大半は本工程のエラー起因といわれます。この工程では望遠鏡に光学的な調整は一切しません。

■【1】接眼部スケアリング; 焦点面-コリメータ 軸合わせ

<焦点面を首振り>

コ・アライメント状態で焦点面に1.25"反射鏡をセットし、補正板の副鏡ホルダーから副鏡を取り外します。これでコリメータの十字レーザー光のセンターが反射鏡に当たり、その反射光がコリメータのターゲット面に映るようになります。この十字の反射光がコリメータのターゲット中心を正確に指すように反射鏡の反射角度を調整します。(メーカはチルト調整機構付きのフォカサーを推奨しています)

ここで望遠鏡接眼部へ光学的な修正を加えることになります。これはコリメータならではの修正項目です。CCDスケアリングと呼ばれる調整と同一の内容ですね。

■副鏡-コリメータ軸合わせ

<副鏡を首振り>

このステージは二つのステップからなります。(番号を【2】【3】にします)
【2】副鏡センタリング


コアライメントの状態でも、副鏡が光学センターの位置にない場合は反射十字線の副鏡による遮蔽範囲に差が出ます。その結果、4本の反射十字線の長さがばらばらとなります。この場合、補正板ごとスライドさせることで副鏡のセンタリングを行い反射十字線の長さを均等にします。

これもコリメータでしかできない光学的な修正です。

【3】副鏡ボルト調整

ここでお馴染みの副鏡ボルト3本を使って副鏡のチルト(傾き)修正を行います。1.25"反射鏡にコリメータから平行な3本のレーザー光を投射し、コリメータのターゲットに反射した3点のスポット光の位置をターゲットの同一リング上にそろえます。

レーザーか回折光かの違いがありますが、3つの窓のダンカン・マスク法に似ています。

■まとめ
恒星法では【3】副鏡ボルト調整しか行なうことができません。一方ACTコリメータでは、【1】接眼部スケアリングと【2】副鏡センタリングでそれぞれの不具合を修正した上で、【3】副鏡ボルト調整を適切に行なうことができます。望遠鏡の構造不良に伴う光学エラーを副鏡ボルト調整に皺寄せしない。これがACTコリメータの光学上の最大のメリットです。

以降、表記を簡単にするため各ステージ、ステップの呼び方を以下とします。
【0】コアライメント
【1】接眼部スケアリング
【2】副鏡センタリング
【3】副鏡ボルト調整

これに沿って光軸調整を実施してみます。


(つづく)




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