C11副鏡アライメント(1); fastar仕様の落とし穴(副鏡誤回転)

このところ、C11の光軸調整の改善のため、光軸ボルト交換光軸調整マスク(ダンカン・マスク)の適用と段階を踏んできました。これら対策で光軸調整が改善してくると、今度は別の問題、解像力の劣化が顕在化してきたのです。

■解像力劣化の具体例
具体例を示します。今シーズンで一番良かったシーイング下で撮影した今年5月22日の衝直前の火星像なのですが、海の周縁部のエッジの解像が甘くボケてしまっています。

これは焦点の問題ではないようです。
そうなると次はいよいよ副鏡・補正板のアライメント改善に踏み込むしか手がなくなってきてしまいました。

■C11解像力アップに残された手段
シュミカセは調整に手間がかかるものの、主な光学調整手段は①光軸、②副鏡と③補正板のアライメントのたった3つしかありません。またその作り上、主鏡はアンタッチャブルで、手が入れられません。(話は逆で3つしかないので手間がかかるのかも知れませんが)

この他には④不織布迷光処理、⑤強制冷却ファン内蔵と本格改造への道が待ち構えていますが、手間と難度の敷居はドンドン上がるのに対して腕前が追いつきません。できれば最初の①~③の3つまでで解像力アップへの目処をつけるべきなのです。以下はそんな矢先の出来事でした。

■副鏡アライメント状態の視認

この画像は副鏡のアライメントの様子見るために撮影した正面からの鏡筒像です。白い十字線は鏡筒の水平垂直を示すために鏡筒開口部に張った糸です。しばらくこの画像を見ていてあるショッキングな異常に気付きました。

             副鏡が回っている、、、

なぜ?って、出っ張る蝶ボルトを収容するため副鏡ボルト化粧カバーを回転した状態だから。

■fastar仕様の落とし穴


結論を先に書くと、私のC11副鏡は「fastar仕様の落とし穴」にハマっていたのです。副鏡を誤って回す事故のことですがいつ起きたかも定かでありません。

副鏡部の拡大画像で「fastar仕様の落とし穴」の内容を説明します。
(1)fastar仕様では、副鏡ホルダーは補正板を挟んで内側ストップリングと外側ストップリングで圧着し固定されています。(見づらいですが上の拡大画像の中央の灰色の弧は補正板を内側から抑えている部分です。圧着の様子が見てとれます)

(2)この副鏡ホルダーから副鏡を取り外す時は副鏡ホルダーリングを緩めます。この時副鏡ホルダーリングが緩まずに補正板を圧着している外側ストップリングを誤って緩めてしまうと、副鏡ホルダー自体が外れて僅かに回転してしまう事故が起きます。

(3)さらに副鏡を元に戻し副鏡ホルダーリングをその位置で締めて固定してしまうと、ユーザーが自覚しないまま誤った角度で副鏡を固定してしまうことが起きるのです。(唯一の対策は、副鏡ホルダーリングを緩める時はもう一方の手で外側ストップリングを抑えることだけです。勿論締める時も)

(4)シュミカセ光学系の要所の副鏡アライメントが意図せず狂うのですから、まあこれは立派な構造設計不良だと思います。副鏡を回す事故をいつ起こしたのかもはっきりしませんが、今年の惑星シーズンでは既に今の状態だったようです。米国のアマチュア天文サイトCloudy Nightsでも同様の事故報告が見つかりました。もっと早く気付くべきでした。fastar仕様鏡筒のユーザーあるいは購入予定の皆様も十分ご注意下さいませ。

さて困った、、、どう対応しよう?


(つづく)


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