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Bayerフィルター(7) ;フラッシュの勃興

グラフの説明のつづきです。フラッシュメモリの勃興と成長についてです。


★紆余曲折のフラッシュメモリ開発
デジタル化の拡大を律速したもう一つの大事な要素はフラッシュメモリです。( グラフの緑のライン )
デジタル化が進行し遂にフィルムを置換えたのは、不揮発性半導体メモリの一種、フラッシュメモリでした。しかしこの不揮発性半導体の生い立ちは、信頼性とコストの両立という点で他の半導体デバイスと比べても商品化へ向け技術の紆余曲折が多く、作る側も使う側も双方から見て将来見通しの立てづらいものでした。

★フラッシュメモリの誕生
フラッシュメモリは、ISSCCで東芝がフラッシュメモリというネーミングのEEPROMを発表したことに端を発します。それは1985年のことでした。

Kodakによる史上初のデジタルカメラ試作機が1975年ですから、メモリ本命の誕生までに10年の歳月を要したことになります。しかもそこから量産製品に結びつけるため、世界中の大手半導体メーカーは信頼性向上や多値化による大容量化・低コスト化など血の滲むような努力を重ねながら市場のニーズに引っ張られる形での市場形成に凌ぎを削ったのでした。2000年前後までの市場金額規模が伸び悩む様子が創生期のフラッシュメモリ事業の苦難の歴史を示しています。

★フラッシュメモリ市場の牽引役
その黎明期、フラッシュメモリ市場の牽引役はデジタルカメラと携帯電話の二つでした。この二つで過半を占めました。デジタルカメラの需要がフラッシュメモリ市場を牽引し、反対にフラッシュメモリの技術革新がデジタルカメラのメモリの機能、性能向上を促すという相乗作用で急速に成長したのです。

★市場の盛衰を律したもの
Kodakが、年1兆円のフィルム関連事業を失って経営破綻した2011年頃、皮肉にもフラッシュメモリは市場金額規模で2兆円を突破しました。そしてさらに
スマートフォンが牽引する次の新たな成長ステージへの足場を築き上げたのです。
Kodakにとりデジタル化の津波の来襲時期を予測する上で一番読み辛らかったのは、このフラッシュメモリ市場の成長速度だったのではないでしょうか。

Kodakの経営陣が見た津波の第一波は、Bayerフィルターやデジタルカメラ試作機の1975年前後から20年も経過した1995年のカシオQV-10の登場です。しかしデジタルの画質は、VGAのわずか1/4のQVGA(320x240)に過ぎませんでしたので、例えて言うなら踝に届くか届かない程度のさざ波に過ぎませんでした。しかしその10年後、フィルム関連事業の全てを洗い流す圧倒的な津波がKodakを襲ったのでした。


(つづく)
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