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🎶彡 フレーベル少年合唱団のころ(6); 忘れられた合唱曲; 小さい雲と特急列車





この曲は私にとってとても印象深い曲です。
フレーベル時代に練習した曲のひとつです。

60年も前の記憶ですが、これは大中恩さんの作品と思っていました。ですが、公表されている大中恩さんの目録には登場しないのです。

ネットで検索しても何ら手がかりがありません。こんな素晴らしい曲が、埋もれてしまわないようにと思い書きました。

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タイトル; 小さい雲と特急列車

小さい 雲と 雲と 雲が 
日本の 空を 駆けていた

僕は 降りたいな 
私は 降りたいな
緑の野っ原に 柔らかそうな萱の屋根に
降りたいな

一番小さい雲だけは 特急列車を追っかけた

特急列車は 逃げ出した 
ラララ ラララ ララ ランランラン

特急列車は 逃げ出した
ラララ ラララ ララ ランランラン

富士の 裾野を すり抜けて
くびれた 琵琶湖の 畔まで

逃げ出して 追っかけて
追っかけて 逃げ出して

銀のレールは
どこまでも どこまでも 光る

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楽譜はもう残っていません。歌詞は60年前の記憶を絞り出したものです。間違いがあるかも知れません。楽譜を復元できればさらに良いですね。
何か情報があれば教えて下さい。



(最初の記事に戻る)




🎶彡 Nコン2019; 東京都コンクール小学校の部; 予選A(午後の部)を聴いてきました

"梅雨明け10日"の猛暑の7月30日(火)、Nコン2019東京都コンクール小学校の部 予選Aの午後の部を聴いてきました。


▲東京都コンクール 予選パンフレット



■予選A午後の部のコンクール結果
公式サイトから、午後の部の審査結果を示します。また、実際に聴いた課題曲・自由曲演奏の私の印象も添えました。(A: 優、B: 良、C: 可。+/-: アンサンブル・響の加/減点)



金賞三校の印象です。

<目黒区大岡山小>
今回、大岡山小は大健闘でした。課題曲の出来ばえでは午後の部ベストだったかも知れません。課題曲のキーフレーズ "ニャゴニャゴ..."の呪文でのアンサンブルの共鳴は見事でした。また自由曲でも声量と響きの良さが印象的でした。最後の子供たち全員でのパフォーマンスも。

松田 和子先生の上半身を踊らせるような情熱的な指揮ぶりには拍手です。冷静な印象だった先生ですが意外でした。子供たちもそれによく乗って力を出し切ったようです。

もう一つ。藤井 麻理先生のピアノ伴奏の存在感も凄かった。自由曲の雰囲気にぴったりでした。

<港区立白金小>
今回は課題曲は手堅く仕上げた感じでした。むしろ力を入れていたのは自由曲に見えました。曲は去年と同じ組み合わせの工藤 直子作詞、三宅 悠太作曲のまいごのひかり。ポリフォニーのような多声の響きがバランスよくこだましてこれが地方予選の舞台とは思えませんでした。演奏後観客席を向かれた丸山 久代先生も満足げな笑顔を見せていました。

「ホォ~、、、」
演奏直後の拍手の直前、一階後部座席の方から演奏にいたく感銘した男性の囁きが飛びました。その場の空気をお伝えするにはこの記述で必要・充分だと思います。

<目黒区立中目黒小>
今年は見事に金賞復活ですね。第一声から聴衆の心を掴んだ課題曲。声量豊かな自由曲。勢いよく走るアンサンブルでしたが、ちょっと抑えが効かない箇所が目立ったのは残念でした。本選に期待します。

■さいごに
二時間弱の時間、レベルの高い合唱にすっかり幸せな気分になりました。関係の皆さまありがとうございました。



🎶彡 Nコン2019; 東京都コンクール小学校の部 予選ABCの自由曲

今週の初めにNコンの公式サイトでは、東京都コンクール参加全54校の自由曲の発表がありました。

毎年この時期に自由曲のリストに接するわけですが、その時代、時代の先生方の嗜好の傾向を窺う貴重な機会であり興味が尽きません。

■今年の人気曲は?
各校で独立して選んだ全54曲ですが、当然人気の高い曲は複数の学校で重複が起こります。

今年人気だったのは、

第1位 5校
・樹形図
(作詞: 宮本益光 作曲: 加藤昌則)

第2位 4校
・シーラカンスをとりにいこう
(作詞: 県多 乃梨子 作曲: 横山 裕美子)

でした。なぜかブームが起きます。

■人気の作曲家は?
作曲家別に見ると、

・三宅 悠太 7校 まいごのひかり 他

・加藤 昌則 6校 樹形図 他

・松下 耕 6校 歌声はどこにいくの 他

・大田 桜子 5校 同声合唱組曲「地球が輝くために」から 恐竜が来たぞ! 他

・横山 潤子 5校 未確認飛行物体(小改訂版) 他

・横山 裕美子 5校 シーラカンスをとりにいこう 他

これらの方々は、定番ともいうべき根強い人気があり複数の曲が今年もエントリーされました。

加藤 昌則さんは、今回 樹形図への集中が目立ちました。

これらの方だけで全体の過半数をカバーしています。

■昨年度 東京都予選金賞校(五十音順)の選曲は?
金賞三校では、

日野市立七生緑小
・ベーグルと坂道
(作詞: 覚 和歌子 作曲: 横山 潤子)

町田市立鶴川第二小
・なみだ のち にじ
(作詞: 工藤 直子 作曲: 三宅 悠太)

港区立白金小
・まいごのひかり
(作詞: 工藤 直子 作曲: 三宅 悠太)

上位入賞の常連校では、特定の作曲家の作品を掘り下げる傾向が目立ちます。

七生緑小は今年も横山 潤子さんの作品です。作詞者も変わりません。今回も七生緑小への書き下ろしでしょうか。

港区立白金小は、今年も三宅 悠太さんの作品のようです。作詞者も変わりません。

鶴川第二小は、昨年は松下 耕さんの作品でした。



明日から、いよいよ府中の森で始まりますね。



🎶彡 Nコン2019; 東京都コンクール小学校の部 予選ABCの出場校

今年も7月に入りNコン2019のハイシーズンがいよいよ到来します。

■東京都コンクール予選; 出場校一覧表
去年と同様に東京都コンクール予選A、B、C(7月30日、31日、8月1日)の出場校を一覧表の形にしてみました。


・淡黄色は昨年度の予選金賞校です。

Nコンの公式サイトには、日付毎に出場校ファイル(pdf)にリンクが貼れられています。全貌を掴むために、フラットな表にしました。

半日覗いてみるとしたらどこが良いでしょうね。もうすぐ各校の自由曲も公開されるので、それも見て決めるつもりです。



🎶彡 Nコン2019; 神奈川県予選 - 今年の4月、意外な異動がありました

このブログのアクセス・ランキングに再浮上してきた神奈川県大会と松野鎮先生についての2年前の記事。定期異動されたのは4年前でしたが、今年の4月付けでふたたび異動されたようです。


▲神奈川県立音楽堂ホール(HPより拝借)
小学校の部の大会会場です。

■熟成は一旦お預け⁉︎
確固とした根拠はありませんが、指導者の交替後の小学生合唱団の熟成には数年(たとえば3年から6年)かかるというのが私見です。

前回異動は4年前でしたから、いよいよ今年あたり県コンクール突破の朗報を期待していたのです。
なので今回の異動発令を見て少し驚きました。

■豊かな合唱の土壌
幸い異動された港南区丸山台小学校は昨年のNコン県大会の銅賞校です。ネットではTBSこども音楽コンクールへの参加音源も公開されていますね。学級数は比較的少ないようですが、合唱への志向の高い土壌がすでに整っているように感じます。

先生の音楽の一ファンとして、さらなるご健闘を楽しみしております。



🎶彡 ピアノの聴き比べ~スタインウェイ x ヤマハ~

近在のキララホールの1月イベントで興味深かったのはKirara Classic レクチャー&コンサート 🎶彡 ピアノの聴き比べ~スタインウェイ x ヤマハ~です。



■どんな企画か?
ステージにはキララホール所蔵のスタインウェイとヤマハのコンサートグランドピアノが2台置かれています。昭和女子大学の川添 雅嗣教授によるレクチャー(両社の創業からの歴史と特長)に始まり、教授自ら両社の機種の弾き比べを聴かせてくれます。休憩をはさんでの第2部はかつての教え子だったというピアニスト中園理沙さんの独奏と連弾(パートナーはもちろん川添教授)でさらに弾き比べを聴かせるという内容でした。

休憩時間には観客をステージに上げ、両社のコンサートグランドの構造の違いを見せたり、実際に打鍵をさせ音の響きを聴き分けさせたりと滅多にない体験でした。

■スタインウェイとヤマハ•••両社で思うこと
今や世界的ピアノメーカーの代名詞とも言える、スタインウェイとヤマハ。この両社がいずれもピアノの誕生の地ヨーロッパから遠く離れた地で大きく成長を遂げたことに不思議な思いを抱きます。ヨーロッパから見て西の果てと東の果てなのです。そしてドイツ人と日本人がそれを成し遂げたというのも感慨深いものがあります。

■聴き比べた感想は、、、
スタインウェイの音の響きですが、鋼鉄のフレームに張られた金属弦がまさに唸るイメージです。世界中の多くのコンサートホールに設置されており多くのレコード収録に使われていますから、よく聞き慣れた響き、あぁまさにピアノだなぁという響きです。フレームという広がったイメージのためか音の定位は高低にともない比較的幅を感じます。

一方でヤマハの音の響きですが、素人にはたぶん違いが分からないだろうという予想をしておりました。かつてはピアノコンクール、例えばショパンコンクールの出場者が多く選ぶのはスタインウェイでしたが、近年ヤマハを選択する演奏者が増えてきていると聞きます。家庭用ピアノのイメージだったヤマハが、コンサート用ピアノのスタインウェイの牙城(グランドピアノ市場占有率は長らく8割超!)を脅かす存在になりつつあるというくらいです。

でも予想が外れました。

■鐘の音に聞こえるヤマハ
ヤマハの音の響きは弦ではなく鐘の響きがするので驚きました。それも鐘楼の鐘。しかも音の定位はごく狭い範囲に感じます。金属弦が鋼鉄のフレームの中で唸るイメージは微塵も無いのです。中園理沙さんの弾いた曲がカンパネラだったのでそう感じたという訳でもありません。ほぼ同様の構造からこうも違う響きが出るのはたいへん不思議に思います。

鐘楼のイメージには正直ビックリしましたが、川添先生の企画、試みは興味深いものでした。たいへん気さくなお人柄で、コーサート終了後もステージに残られて写真撮影や質問への対応をしていらっしゃいました。毎年企画があるようですね。機会があればまた参加したいと思いました。


🎶 Nコン2018; 全国大会に臨む_東京都代表_日野市立七生緑小と港区立白金小

東京都代表のこの2校。今年も全国大会(10月7日)に揃って駒を進めました。対照的な演奏の2校ですが、予選会に引き続き全国大会でも連続した演奏順(七生緑小→白金小)を引き当てて益々衆目を集める存在になっています。

あらためて、先日放送された関東甲信越ブロック大会の録音放送を聴いてみました。



■"際立った同調性"の七生緑小 ••• "一致の美"
七生緑小の特長はなんと言っても際立った同調性でしょうね。あるいは"一致の美"と言い換えて良いかもしれません。

・課題曲
課題曲冒頭の無伴奏部ではやや窮屈な発声が惜しまれますが、伴奏が始まるとたちまち"同調性の高い"合唱の世界が繰り広げられます。もうお馴染みの七生緑サウンドですね。

同声2部の2パートをそれぞれ1人が歌っているかのようで、譜面に忠実に重過ぎず軽快な歌いっぷりが印象的です。各パートが一卵性の子供たちで占められているかのような錯覚さえ覚えるのです。一体どんな練習をするとこんな合唱にたどり着くのか想像できません。後藤先生が導くこの合唱空間は、煉瓦ひとつひとつを正確に積み上げて出来上がるような造形のある舞台のようです。

・自由曲
今年の自由曲「ああ ひまわり」は、そんな七生緑小の特長を活かすにはもってこいの選曲のように感じます。冒頭から夏の校庭に咲くひまわりいう舞台が忽然と現れ、迷子の仔犬、稲妻、雷、どしゃ降り、、と次から次へと模様を変えて劇場さながらの演出表現がとても見事です。「どっしゃぶりっ!」のラウドを3回繰り返す表現のビビッドさに加え、多用されるオブリガートの傑出した歌唱が一層の多彩さを加えます。終曲に向かっては小学生合唱への通常期待値を遥かに超える重厚感溢れる演奏で聴くものを圧倒します。大半の合唱ファンは心を鷲掴みされ参ってしまいますねぇ、、、

「ああ ひまわり」は"一致の美"という演奏の見事さに曲自体の新鮮さも手伝って聴くものに強いインパクトを残します。

■"響きの美しさ"の白金小
一方今年の白金小は"響きの美しさ"が一段と光ります。

・課題曲
課題曲は冒頭の無伴奏部で、(本選同様に)声が裏返るのが惜しいのですが、伴奏が始まるとたちまち安定感を取り戻します。その最初のワンフレーズで強く感じるのは、"響きの美しさ"です。今年は特に強くそれを感じます。

これは1人が歌うかのような"一致の美"とは競っている美の次元が異なります。少し想像を加えて書けば、低学年から高学年にかけての微妙に異なる声質がよく混ぜ合わさることで、まぁるい、膨らみを持った独特のアンサンブルとなるようです。誤解を恐れず書けば、同声パートでポリフォニックなアンサンブルを聴くような感じです。

高学年と比べると充分な発声練習をまだ積んでいない低学年の発声を安定させるのは難しいことのようです。どうしても子供の本来の素材が大事になります。良くない響きはすぐ摘みとり良い響きへと一年勝負で丹精込めて育くんでいくわけです。そしてうまくいけば「今年のブレンドは豊饒!」のような胸のすくことが起きるのでしょう。(「4年生で入部させ6年生までコツコツ訓練することで、熟成した合唱が3年あれば手に入る」、、、頂点を目指すにはこんな有り体な考えは通用しないことが判ります)

・自由曲
今年の自由曲「いまの「いま」」は、そんな白金小の特長にぴったりの選曲だと思います。この曲は響きがとても大切な曲なのです。東京都大会の本選を聴いた時も感じたのですが、記憶に残る名演といわれる「虹がなければ」でのアンサンブルを髣髴させるのです。これは丸山先生ならではの至福の響きだと感じます。

自由曲のひとつひとつのフレーズがアンサンブルの妙に包まれ、聴くものには幸福な時間がただただ流れて行きます。

■結果は今週末に
昨年度は七生緑小が金賞、白金小が銀賞という結果でした。これら2校に加えて合計11校で競う今年の全国コンクールはもうすぐそこです。

今年は"一致の美"か"響きの美しさ"なのか、、、

ともに優れた合唱の東京都代表の2校ですが、一方は個々を一致させる美の様式を追求した姿であり、他方は個々を調和させる美の様式を追求した姿でまったく違うアプローチの競い合いなんですね。

結果に拘泥しない思い切りの良い演奏が聴けることを楽しみにしています。


🎶 Nコン2018; 関東甲信越ブロック大会 小学校の部の演奏順序に驚いた

関東甲信越ブロック大会の演奏順序が公開されました。

■関東甲信越ブロック大会 演奏順序

△Nコン公式サイトより引用

驚いたのは、東京都コンクール金賞受賞3校が冒頭から3連続で登場することです。しかも東京都コンクールと同じ演奏順序です。なにか東京都コンクールのやり直しを聴くような感じです。

東京都と同数参加(3校)の長野県は二手に分かれているので、演奏順序が都道府県順というわけでもないようです。おそらく抽選の神様の悪戯なんでしょうが、どこをどうひねったらこんな確率の奇跡が起きるんでしょうね。

■ハードルが上がった?
レベルが高いと予想される東京都の3校がトップを切ることで、コンクール審査は難しいものになるでしょうね。フィギュアスケートのような点数公開の採点競技では後行有利といわれますがこちらはそうではないでしょう。

関東甲信越ブロック大会の金賞受賞枠はちょうど3校です。サイコロを振る確率ならば、その3校は東京都、長野県(合計6校/全15校)が占める確率が高い計算です。でも演奏順序で奇跡的な確率を披露する悪戯好きのコンクールの神様ですから9月9日には一体何が起きるんでしょうか?

当日は、コンクールの流れを左右すると思われる前半、後半の演奏順トップの学校の出来栄えに注目してみたいと思います。

追記)観覧応募の結果
演奏順序でも楽しませてくれるブロック大会なのですが、今週NHKからは観覧応募の落選メールが届きました。東京都予選、本選は都合つかず、ブロック大会は落選、、、と今年はコンクールの神様に見放されているようです。


🎶 Nコン2018; 小学校の部 東京都本選をネット放送で聴いてみた

今年は東京都の予選・本選とも足を運べず残念で塞いだ気分でしたが、20日遅れの今月末のFMインターネット放送を聴くことができ元気を取り戻しました。
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★NHK-FM 東京 8/28 14:00-16:00
第85回NHK全国学校音楽コンクール
東京都コンクール~小学校の部~

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■金賞受賞校の印象
以下金賞受賞の3校の印象です。

●八王子市立上柚木小学校
別記事で既に取り上げましたが、今回放送を聴いてみて初の本選突破にふさわしい演奏だったように思います。

課題曲の冒頭は少し硬さを感じましたが、すぐにほぐれて聴きやすいハーモニーを楽しめました。ただピアノ伴奏もふくめ後半テンポが尻上がりとなったのが気になりました。これは甲信越ブロック大会への宿題でしょう。さらに良くなると思います。

今回自由曲は「くじらになりたい」が選ばれています。この曲に特に要求される「唄い上げること」を、まことに豊かな声量でこなして見事な演奏効果を上げていました。昨年のリベンジは選曲の勝利でもあったようです。

「言葉が3階席の遠くまで聴こえるように」

この代表の女の子の金賞受賞後のメッセージにも槙田先生の日頃の指導がしっかりとしみこんでいます。

●日野市立七生緑小学校
課題曲はさすがの安定感です。テンポ設定も見事なもので、よくトレーニングされているなと感心しました。発声にすこし整え過ぎを感じるくらい。ブロック大会ではさらに子供らしい勢いのある演奏を聴かせてくれると期待しています。

自由曲は「ああ ひまわり」。初めて聴かせていただきましたが、たいへん難しい曲で小学生がここまで表現できるものかと驚嘆いたしました。誤解を招く表現かも知れませんが、劇場型の構成感の強い演奏で何度となく「ホントに小学生⁈」と思わされました。後半にアンサンブルがわずかに崩れる箇所がありましたが、ブロック大会、全国大会までとまだまだ進化していくのが楽しみです。

●港区立白金小学校
課題曲冒頭のア・カペラ部でソプラノの声がわずかに裏返り数年前の本選の悪夢が頭をよぎりましたが、その後はそんな心配はまったく無用の素晴らしい出来栄えでした。子供らしいのびのびした発声、安定したテンポで楽しませてくれました。

自由曲は「いまの「いま」」。課題曲と同じく工藤直子さんの作詞です。丸山先生は子供の声を響かせる指折りの名手だとあらためて感じ入りました。白金小、ここ数年をかけて声の響きが一段とまぁるくなりましたね。たしか第73回の目黒区立大岡山小学校(今から12年も前! 、伝説の名演: 虹がなければ)の響きを思い出しました。ブロック大会ではいっそう大きなスケール感を披露してくれることと期待します。

■全体講評 by 指揮者: 竹内秀男さん
・広い空間・ホールでの体験を忘れずに。 耳に残して。
・課題曲のテンポ設定、後半端折ることの無いように。特に再現部以降。
・声は楽器。お金で買えない楽器。心の入った楽器。上手に使って。姿勢よく。顎、首、肩、力まない。
・課題曲のディナミーク(強弱の幅)を大きく。
・是非中学校でも合唱を続けてください。


■合唱ピアノ協奏曲
松下耕さん自身の解説では「合唱とピアノが協奏する」とおっしゃっていて、課題曲「出発」のピアノ・パートの重要性は明らかです。このピアノ・パートは例年に比べても難度が高く、ひょっとするとピアノ奏者の出来栄えがコンクールの結果を左右するのではと余計な思いを巡らす程です。

そういう意味で、今回本選では七生緑小の畑野かん奈さんのピアノに注目していました。畑野かん奈さんは国立音大のピアノ科のご出身のプロの演奏家でいらっしゃいます。際立ってストロークが強く、ディナミークの幅の必要な課題曲「出発」にはうってつけの方ですね。また、指揮棒を的確によく見ることに感心させられます。

今回この曲の模範的なピアノ演奏を聴かせて戴いた気がします。冒頭から、合唱とのタイトな掛け合いを聴かせてくれていきなりゾクゾクさせられました。これに乗っかっていく合唱のスピード感、、、合唱を聴く喜びの極みです。

今年のコンクールはこの難しい課題曲の出来栄えで決まり、さらにピアノ奏者の技量が結果を大きく左右しそうです。

■さいごに
金賞受賞校を含めて出場全12校の演奏レベルの高さに幸せな気持ちになりました。また、金賞受賞の3校にはブロック大会でのご健闘をお祈りします。
ありがとうごさいました。




🎶 Nコン2018; 横浜/川崎 2都市に集中? ちょっと意外な神奈川県コンクール

今年の神奈川県コンクールの金賞受賞校は川崎市立坂戸小学校でした。今回で3年連続の金賞受賞おめでとうございます。

■神奈川県コンクール 審査結果

Nコン公式サイトから引用

残念ながら松野先生の学校は昨年の銀賞から後退し奨励賞に止まりました。状況の詳細は判らないのですが今後も期待しながらゆっくりと待つつもりです。

ところで神奈川県コンクールには偏りという点でかねてより気になることがありました。

■政令指定都市への偏重
神奈川県では3つある政令指定都市(横浜市、川崎市、相模原市)以外にはエントリーがまったくないのです。県の中で極端な偏りがあるように感じます。

最大の政令指定都市 横浜市は規模の点で図抜けており、まるで神奈川県の"23区"のようです(実体は18区だそうです)。こちらにも"23区"で見られたような偏り(目黒区、世田谷区)はあるのでしょうか。

今回の神奈川県コンクールを例の自治体別のフラットな表にしてみました。

■神奈川県コンクールの分析


神奈川県全体で小学校数は約900校、そこからのエントリー数は20校なのでおよそ1エントリー/45校となります。この数値は全国平均およそ1エントリー/20校※の半分以下です。全国大会での神奈川県勢の過去の活躍が印象的だったのでこれはチョット意外でした。

※Nコンエントリー校およそ1,000校。全国小学校数およそ20,000。

政令指定都市の3都市に絞ると実に過半数を占めおよそ550校、エントリー数は全部すなわち20校です。1エントリー/28校です。さらに横浜市に絞ると、小学校数約350校、エントリー数14校なので、およそ1エントリー/25校です。ここも全国平均値にはわずかに届いていません。川崎市は117校で5エントリー、金賞受賞校を輩出と横浜市を凌ぐ勢いです。一方で相模原市は全国平均以下と振るいません。

横浜市を区別に見ると、横浜市の学校数20を超える区からはほぼエントリーがあり大きな偏りは見られません。横浜市は18区が全体にがんばっているようです。エントリーの多い旭区は3エントリー/26校と目を惹きますが、あの中沢小学校がありました。きっとまわりを刺激しているのでしょうね。

これとは対極的にその他市部や町村部のおよそ350校からはエントリーが0ですので神奈川県全体のレベルを全国平均の半分程度以下に下げてしまってます。

極端な偏りの結果として、神奈川県のNコンは政令指定市都市の横浜市、川崎市の2都市が支えています。これは恐らく才覚ある先生方がこの2都市に集中しているためだと思われます。おそらくこんな状況は全国でも珍しいことではないのでしょうが、やる気のある児童に均等な機会が与えられないとすればそれはそれで残念な気がします。



🎶 Nコン2018; 東京都本選 小学校の部 おめでとうございます八王子市立上柚木小学校

今年の審査結果を見て一番嬉しく思ったのは八王子市立上柚木小学校の金賞受賞でした。初の東京都本選突破ですが本当におめでとうございます。


Nコン2018公式サイトより引用

■「声量といえば上柚木」@「教育音楽」
これは2016/7の雑誌「教育音楽」の声量アップの特集号で取り上げられた際に上柚木小を指した異名です。そのユニークな唱法は当時すでに全国区的な存在でした。この時のfacebook案内記事の画像は指導者の槙田紀子先生です。

そして、この年声量をひとつの強みとして上柚木小はNコン2016の東京都本選に勝ち進みました。当日会場で聴きその歌声にこれまでにない新鮮な魅力を感じたことをよく覚えています。

Nコン2016; 今年も凄かった 東京都 本選 (小学校の部)(2/完)

---引用はじめ---
★上柚木小学校
後半のトップバッターでしたが、豊かな声量と練度の高さが課題曲、自由曲ともに予想を遥かに超えていました。実際には銀賞でしたが、当日の仕上がりが素晴らしく、個人的には午前中の七生緑小学校の出来栄えを超えていたように思いました。今年東京都唯一の"中核市"となった八王子は甲子園出場といい学校の当たり年かと思いましたが。
---引用おわり---


それ以来、個人的なお気に入りとなった上柚木小だったのですが、翌年のNコン2017東京都本選では思いもよらぬ優良賞に止まりました。銀賞からの後退の要因は下記のように見えました。

■注文のついたNコン2017東京都本選
会場で聴いていた私はコンクール講評での意外な指摘を次のようにブログに書き残しています。

Nコン2017; 東京都本選 小学生の部 (2); ピアノ伴奏と指揮

---引用はじめ---
■審査員講評
審査員を代表して作曲家の桑原妙子さんが講評をされました。お話しの中で注意点を4つ挙げておられました。(1)声量大は必ずしも美しくない(2)母音イウを正確に(3)テキストは構成まで読み込むこと(4)8分音符を流さない等。私の咀嚼能力を超えるのでこれ以上の詳述はやめておきます。想像ですが、どこかの学校が受賞を逃した理由が並んでいる気がします。
---引用おわり---


気の回しすぎかもしれませんが、(1)は上柚木小への指摘のように聞こえたのです。

■Nコン2018東京都本選で金賞を受賞
この注文ともいえる指摘に、きっと子どもたちも指導者の槙田紀子先生も最初は困惑したことでしょう。すぐに始まるNコン2018では難しいスタートを切ることになり、試行錯誤を繰り返す一年を過ごされたのではないでしょうか?

そしてNコン2018東京都本選で金賞受賞。
会場で聴くことはできませんでしたが、この一年の精進の結果として声量豊かな美しい合唱で会場を魅了したに違いありません。昨年度全国コンクール金賞受賞の七生緑小、同じく銀賞受賞の白金小と並ぶみごとな金賞受賞でした。

初志貫徹を讃えるとともに、ブロック大会でのいっそうのご活躍を期待します。

追記)
ところで本選金賞受賞校は、予選A; 上柚木小、B; 白金小、C; 七生緑小と、それぞれの予選日の金賞受賞校3校から1校づつ選ばれていますね。昨年も同様でした。東京都本選の暗黙のルールなのか偶然なのかは不明ですが、前者だとすればコンクールの興を削ぐことなのでとても気になります。



🎶 Nコン2018; 今年は行けなかった府中の森 東京都予選 小学校の部

東京都 小学校の部 予選(7/31-8/2)が終わりました。残念ながら今年は聴きに行くことができませんでした。コンクールの感想を期待された方にはあいにくです。

■小学校の部 東京都予選 審査結果
エントリー校(全51校)の出演順表で、金賞校(全12校)を黒字から朱書きにしてみました。



背景が色付けされているのは昨年の金賞受賞校。今年、新たな金賞受賞校は5校、昨年からの2年連続の金賞受賞校が7校なんです。俯瞰するにはフラットな表はとても有用です。

■東京都の自治体別エントリー表
東京都の自治体別にNコン予選大会を(エントリー有に絞らない)フラットな表にして眺めてみました。



ネット公開されている東京都自治体別の小学校数表に、上表の審査結果(エントリー数、金賞受賞校名)を書き加えただけです。

東京都の小学校数は約1350校。そこから51校がエントリーし、予選金賞校12校が選ばれています。エントリー校の出現比率は凡そ1エントリー/25校。金賞校の出現比率は、ざっくりと1金賞受賞校/100校です。この比率で23区部、市部を見てみます。

■校数からの期待値分析
校数は23区部: 市部=約850校: 約450校です。これから金賞校数の期待値は、出現比率から23区部: 市部=8校: 4校くらいです。実際には23区部: 市部=6校: 6校と市部が2校程押しています。エントリー数自体が23区部: 市部=約35校: 約15校の計算に対して、実際には29校:22校と市部がかなり肉薄しています。

■エントリーの目安規模は20校
表を眺めるとエントリーを期待可能な校数規模は20校のようです。(平均値を計算すると51エントリー/1335校→1エントリー/26校)

ただこの20を決めているのは学校数規模というより、合唱コンクールにトライする才能を持った音楽教師の割合(1/20人)だということは以前触れました。

限られた存在;Nコンを目指す先生方

☆市部
市部の22エントリーを眺めると、三鷹市の健闘(2金賞受賞校/3エントリー/16校)が目を惹きます。しかし20校ルールで他を見ると、各市とも遍く良く健闘しているのが判ります。22エントリー/449校→1エントリー/20校と数値が裏付けています。
まだエントリーの無い調布市(20校)、立川市(22校)などが今後の伸びしろでしょうか。

☆23区部
一方23区の29エントリーを見ると、意外な偏りがあるのが判ります。目黒区(1金賞受賞校/4エントリー/24校)と世田谷区(2金賞受賞校/9エントリー/70校)を特異点として除くと、残りは16(=29-13)エントリー/766(=860-94)校=1エントリー/48校となります。これは市部の半分以下の水準です。目黒区、世田谷区(13エントリー/94校=1エントリー/7校)が引っ張っているだけのようで、漠然と思っていた「合唱熱心な23区」のイメージは崩れ去ります。数えてみるとエントリーなしは12区、実に半数以上の区がNコン空白区なのです。我が子にNコン体験をさせたいなら黄色の特定の区に引っ越しが要りそうです。

Nコン2018 小学校の部 東京都予選結果
23区部: 6金賞受賞校/29エントリー/860校
26市部: 6金賞受賞校/22エントリー/449校

フラットな表から色々見えてきました。
市部の優勢は今後も続く気がします。
23区部の空白区の底上げがなされると東京都はさらに強くなりそうです。

さてと本選は行けそうかな、、、


🎶 Nコン2018; 小学校の部 課題曲 「出発」

小学校の部 課題曲「出発」。
作詞:工藤 直子、作曲:松下 耕 による楽曲ですが、小学生にはちょっと難しい曲ですよね。

中学生の課題曲の楽曲難度を凌ぐほどですが、これには訳(わけ)がありました。


NコンWebサイトより引用

■工藤 直子さんの思い
工藤さんが小学校の部課題曲の作詞を手がけられるのは今回でなんと3度目です。

特徴的なのは、平易な日本語、やまとことばを大切にされているようで、表記もひらがなの言葉をキーワードに大切にされています。12年前の前作のタイトル「まいにち「おはつ」」などが象徴的ですね。

今回の「出発」ではタイトルこそ漢字ですが、歌詞のいたるところに「」で括られたひらがなのキーワードが混じっており上記の特徴が受け継がれています。

しかし、「出発」は、前作とは風情を大きく異にしているのです。童謡風の優しい歌詞と予定調和する唄いやすい旋律で親しまれた前作とは明らかに異なるのです。

表現が不適切かも知れませんが、白鳥の歌に例えられるような歌詞と言えば良いのでしょうか。こどもたちへの祈りと苛烈な思い、希望とそのうらはらの不安、それらが交錯するように現れては消える、、、終わりに向かう出発、、、「こども」という日

■松下 耕さんの思い
はじめてこの曲を聴いて、私の乏しい音楽体験の中から思い起こしたのはベートーベンの第7交響曲です。少し古い表現ですが「舞踏の権化(化身)」と言われる曲です。その第4楽章を思い出したのです。

これに準えると松下耕さんは「変化の権化(化身)」を表現したかったのではないでしょうか?奇しくも作曲の松下 耕さんは工藤さんの歌詞を読んで、"疾走感"を表したかったと述べています。また転調の多用で曲の色彩を鮮やかなものにしたかったとも述べています。

作曲者は、「出発」の一見やさしく聞こえるけれど、実は苛烈な訴えが込められているこの歌詞に、予定調和的な平易な曲は馴染まないと考えたようです。

こどもたちへの祈りと苛烈な思い、希望とそのうらはらの不安、それらが交錯するように現れては消える、、、終わりに向かう出発、、、「こども」という日、、、白鳥の歌、、、

これを転調の多用、テンポ変化、、つかみづらい、つかまえようともがいているうちに終わってしまう、そんな曲にしたかったのだろうと思います。

■私の思い
松下耕さんはピアノの名手でもあります。今回のピアノパートはそのダイナミズムの変化と紡がれた音の響きで素晴らしい出来栄えだと思います。こどもたちの合唱をドライブするような感じですね。こどもたちの歌がピアノに連れられ疾走し、さらにこのピアノにあざやかに乗れたらキット物凄いことが起きるでしょう。

起きるだろうこのはじめての瞬間に立ち会ってみたい。これが、予選"こそ"を聴いてみたい、という私の思いです。


🎶 Nコン2018; 間近に迫った東京都予選 小学校の部

いよいよ東京都予選@東府中が間近に迫ってきました。本選@後楽園よりは近く、7月末で熱暑もわずかに凌ぎやすいということで、予選には好んで何度か足を運んでいます。

■予選出演順序


この画像は、小学校の部予選A,B,C (7/31~8/2)の出場校を出演順に並べてみたものです。公式サイトでは日付別に分割された3つの表(pdf)がリンク表示されていますが、俯瞰して見るにはフラットな表の方が良いですね。

■昨年度金賞受賞校がなす色模様
まず文字ではなく色模様を見て戴ければと思います。各予選日で金賞校4校が選出され3x4校=12校が本選に進む仕組みです。色付けしてみたのは昨年度の金賞校の分布模様です。昨年度予選A(オレンジ)を突破した4校の背景をオレンジで表示してあります。予選B(黄色)、予選C(水色)も同様です。

予選A: 4 予選B: 5 予選C: 3

これは予選日別の昨年度金賞受賞校の数です。予選日の各校への割振りの仕組みは不案内なのですが、意外に均等だなと思います。予選日別に予めシードしているのでしょうかね?金賞校数4が固定ならば、予選Bの昨年度金賞受賞校5校のうち一校は選から漏れることになります。予選Bは最激戦区?まあ金賞校の入れ替わりは毎年起きているわけで、実績偏重の見方に過ぎませんが。

追記)
金賞校枠の割当は、

予選A: 3 予選B: 4 予選C: 5

と発表されました。
4固定ではないようです。



■どれか1日を選ぶとしたら
白金小を聴くなら予選B、七生緑小なら予選Cですね。予選Cでは鶴川第2も聴けますね。あと予選Aでは上柚木小も楽しみですね。昨年度本選講評では審査員から宿題がありました。なんらかのスタイルチェンジはあるのかな。

どれか1日選ぶとしたらどの日が良いでしょうね。毎年、毎年、眺めて飽きない組み合わせ表です。間も無く公開される各校の自由曲演目も楽しみです。



🎶 Nコン2018; 中学校の部 課題曲Giftsのこと

7月に入り月末には早くも東京都予選を控えて、いよいよNコン2018はコンクールのハイシーズンを迎えます。

あらためて今年の課題曲を聴いてみました。

■課題曲ベスト Gifts !?
小中高の課題の中で耳に残るのは、なんといってもこれ!


NコンWebサイトから引用

pop系合唱曲らしいわかりやすいメロディラインと心地良い響きの良さがとても印象的です。

賛否の議論を毎年呼ぶpop系合唱曲※ですが、今年は当たり年だったようですね。

※昨年は、NHKのpop系合唱曲制作方針につき音楽専門家による文科省への異議申し立てが話題となりました。

■中学校課題曲: Gifts成功の秘密
ひとことで言えば、この曲はいわゆるpop系合唱曲の枠を超えた仕上がりだということですね。

(1)構成のしっかりした作曲
この成功の秘密はなんといってもpop系アーティスト(バンド)Superflyによる作曲の良さでしょう。想像ですが蔦屋好位置氏流のコード技法にしっかりと裏打ちされたテンポ変化と自然なメロディラインがとても心地よく響き聴くものの心を強く掴むのです。

曲の全体像のABCの3つのメロディ※のうち、Cの部分の響きはそれはもう圧巻です。これはさらにFで繰り返し、上位転調の高揚感を伴ってHで繰り返されます。たとえれば繰り返し繰り返し畳み掛けてくる波のような、永遠に終わらないかとも思える天国的な歓びに包まれます。


スーパー合唱教室より引用、曲の全体像

(2)さらに合唱曲として磨きをかける編曲
このSuperflyの、遂には天国的な歓びに達する楽曲を、今当代一とも目される合唱作曲家:大田桜子氏が合唱曲としてさらに磨きをかけています。

それは三部合唱の和声の厚みや、かけ合い、複雑なハミングや転調で紡いだ、精彩なあたかもタペストリーを見るようです。

(3) 無意味なカテゴリー分けの議論
もうおわかりでしょう。
この曲:Giftsは、pop系アーティスト(バンド)Superflyが作曲、合唱編曲の名手とのコラボを経て感動の"合唱曲"としてこの世に産み落とされたものです。pop系合唱曲としてなぜ成功したのか?という問いかけがそもそもナンセンスでした。作曲者の音楽カテゴリーによるカテゴリー分けの議論は元来無意味なものなのでしょう。Giftsを聴いてそう感じました。

■おわりに
この課題曲:Giftsは(とくにそのCと関連の部分の天国的な高揚部では)コンクール会場の観衆がいっしょに唱い出すのではないか⁈
今年の課題曲は、冗談でもそんな心配までするような見事な仕上がりです。

「唱(とな)えるように唱ってほしい」これは作詞した越智志帆さんの中学生たちへの願いだそうです。「唱(とな)えるように」の意味は「励まし言い聞かせるように」くらいの意味でしょう。「照らしてみせてよ」のフレーズが印象的です。
書き忘れる処でしたが越智志帆さんの体験から生まれた40行あまりのvivid な歌詞も中学生の心をきっと揺さぶることでしょう。




Nコン2017 全国大会 小学校の部(2); 印象採点法



採点評価の続きです。

■採点結果トップは(A /+)の3校
トップの3校は、日野市立七生緑小学校、港区立白金小学校、下関市立勝山小学校です。たまたまでしょうか審査結果の金銀銅賞校に合致しました。今回コンクールは判りやすかっただけなのかも知れませんが。

■金賞校、銀賞校の差異
金賞校、銀賞校は昨年と同じ顔ぶれでした。これはもの凄いことですね。この2校は(A /+)の3校の中でも頭一つ抜けた印象でした。

感じたことをもう少し書くと、七生緑小の演奏は、課題曲と自由曲で表現を対比的なものにすることを予め意図していたのでしょうか?課題曲の出来栄えは(A)評価ともちろん素晴らしいものでしたが、自由曲に比べ情感を抑えた表現でやや硬質な印象を持ちました。これが(A+/+)を付けなかった理由です。この点をどの程度嫌うか否かで、今回審査で金銀の結果がひっくり返る可能性もあった気がします。自由曲はどちらも素晴らしい出来栄えでしたから。いずれにせよ、金銀の差は昨年よりも縮まりごくわずかだった印象を受けました。

■もう一校の銅賞校は?
私の評価では、せっかく課題曲でAまたはA-だったにも拘らず、入賞を逃した学校が2校あります。この理由は自由曲の出来栄えを課題曲並に揃えられなかったためと推察されます。課題曲/ 自由曲でその出来栄えを2曲揃えること、それが今回審査での入賞の要件だった気がします。

審査結果と見比べて戴くと入賞校はすべて自由曲が(+)評価であることに気が付きます。先程の入賞を逃した2校は(-)または( )なのでした。ハーモニーのバランスを崩したのが惜しまれます。なので残ったもう一つの銅賞校枠には(A /+)の3校に次ぐ採点結果として(B /+)の2校のうち一つが選ばれたのだろうと推察しています。

■対比後の感想
採点競技である音楽コンクールのプロの審査結果ですが、私のような素人レベルの印象をもとにした採点でも大きく外れることはないようです。多分皆さまも同様な感想をお持ちでないかと思います。

■さいごに
今年も素晴らしい演奏を聴かせてくれた子供たちや関係者の方に感謝致します。予選、本線、ブロック、全国と本当にありがとうごさいました。Nコンの公式サイトではすでにNコン2018全日程が公開されました。また来年を楽しみにしています。



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Nコン2017 全国大会 小学校の部(1); 印象採点法

コンクール当日(10/8)からだいぶ過ぎましたが、、

今年は全国大会の観覧応募の抽選がすべて外れてしまいました。昨年と違い生演奏が何も聴けないのでたいへん落胆しましたが、コンクール当日は気を取り直してテレビ観覧しました。

■私の採点結果


せっかくのコンクール(採点競技)ですから、今回は私の聴いた印象が、プロ(審査員)の審査結果とどの程度違うものか対比してみました。素人のひとり言ですので軽く読み流してください。

——採点方法——-
①まず採点は課題曲を重点にします、
演奏の出来栄えに応じて、A(加点),B(平均的),C(惜しい)の3段階評価です。さらに各段階で+, ,-の細かな3段階を補正できます。

②自由曲は出来栄えに応じて+(加点), (平均的),−(惜しい) の3段階だけとしました。

以前は、ハーモニーだ、ディナミークだと複数の音楽的角度から採点を試みたことがありますが、採点に追われて肝心の聴く楽しみが奪われるという愚となりすぐ止めました。一所懸命やっても、所詮その耳は素人レベルですしね。

今回の採点方法は演奏中一切の負担はありません。課題曲が終わると、あ~良かったな(A)、かなりね(+)という具合に(A+)を付けます。さらに自由曲が終わり、加点レベル(+)なら(+)とつけます。結果は(A+/+)となります。ただ、感性に頼る評価なので、後で採点理由を述べるのはなかなか難しいかも知れません。
——————-

表の見方はピンクの部分はNコンのサイトにある審査員による審査結果です。一方、オレンジの部分が私の採点結果です。演奏ごとにリアルタイムに評価したもので、録画の再生による再確認はしておりません。コンクールなので採点評価もあくまで一発勝負です。



(つづく)



Bravissimo! -牛田 智大-



10/9は近くの秋川キララホールで牛田 智大さんのピアノリサイタルを聴いてきました。

■Bravissimo!!
これまでの生い立ちなどよく知らないままリサイタル当日を迎えたのでしたが、想像を超えた見事なまでの技巧と、曲解釈への真摯な姿勢が滲む演奏表現にとても心打たれました。

■当日プログラム


演題はバッハとショパンの作品のみ。
郊外地向けのリサイタルらしく知られた曲が多く並びますが、”24の前奏曲ならば全曲” といった具合に密度の高い曲ばかりを取り上げています。”有名ワルツを数曲くらい”とお茶を濁すような興行要素は微塵もありません。そこに頂点を目指す気鋭の17歳のピアニストの志が痛いほど感じられるのです。

■鳴り止まぬ拍手
演奏はほとんどの曲が連続演奏でした。

指ならしの第1曲を終えて椅子から立ち上がり観客の拍手に応えた後は、第2曲 ショパン24の前奏曲、第3曲 バッハ(ブゾーニ編) シャコンヌ ニ短調までを一気に弾ききりました。時間にして50分程でしょうか。

第3曲の演奏が終った瞬間、集中の糸の途切れない演奏の質の高さに、抑えきれない感動の拍手が観客席から湧き起こりました。間もなく休憩時間に入りましたが拍手が鳴り止まないのです。

この東京郊外のきわめて小さなホールに集った、どちらかといえばいつもは控えめな聴衆が休憩時間を通して"演奏者のいないステージ"に拍手を送り続ける光景を初めて見ました。

休憩時間が終わり、まだ鳴り止まぬ拍手の中、舞台袖から登場した牛田 智大さんは、観客席に明るい笑顔で嬉しそうに応えますが、とても控え目な印象でした。誰もが好感するような応対でした。

■創り出す音楽空間
休憩時間後も多くは連続演奏でした。ショパンの練習曲(Op.25-5、Op.10-5)を弾き終え、そのままソナタ2番を弾き始めようとした時でした。「黒鍵」の演奏に感動した観客の一部が堪えきれずに拍手を送り始めました。すると、まさにソナタ2番を弾き始めようとする鍵盤上の両手の動きを止め、僅かに観客席を見やり「有難うございます」というように鍵盤に向かい小さなお辞儀をして、何事もなかったようにソナタを弾き始めました。会場は17歳のピア二ストが創る音楽空間に瞬時に引き込まれていくのです。

■求道者のように
ピアノに向かう姿は求道者のように見えました。17歳とまだ小さな体格ながら、フォルテではピアノが朗々と鳴り、波がうねるような強烈な響きが襲ってきます。かと思えば、葬送の第3楽章では鍵盤に顔寄せまるでお辞儀をするような姿勢で粒だった弱音を奏でるのです。ミスタッチは皆無と言っていいほどのそれらの音の響きは流れる川のようにごく自然に過ぎ行き観客を包み込むのです。

■さいごに
冒頭のポスターの写真ではまだ少年らしさの残る容貌で人気アイドルのような印象を受けます。事前に見ていたこのポスターの印象で、メディアに乗せられたアイドルピアニストを聴きに行くようなつもりで臨んだリサイタルでしたが、全くの誤認識でした。すでに青年の顔立ちとなりつつあり、求道者と見紛う内省的な大人の表情をした17歳でした。きっと数年を待たずチケットのまったく取れない頂点に立つピアニストの一人になることでしょう。

リサイタル当日は、Nコン全国大会の中学校の部と重なっておりました。もしNコン抽選が当たったらどちらに行こうか?などと不謹慎なことを考えていたことを今は大いに反省します。結果として幸い(⁈)にNコンの抽選はハズレて、牛田 智大さんの滅多に聴くことができないような圧巻のリサイタルを聴くことができました。私が今まで聞いたピアノリサイタルの中で最高レベルのものでした。

リサイタルが終わると年配のご婦人らが席を立ち上がり拍手し始めました。周りも立ち上がります。休憩時間中のカーテンコールに加えて、今度はスタンディングオベーションです。東京郊外のきわめて小さなホールに集った、どちらかといえばいつもは控えめな聴衆がですよ。これにも驚かされました。

追記

後日NコンはNコンで、楽しく録画鑑賞ができました。二兎を得て、きっと音楽には神さまがいらっしゃるのだと信じます。


Nコン2017; 関東甲信越ブロック大会− 観覧応募の抽選結果



冒頭の画像は先ほど届いた小学校の部の当選通知です。関東甲信越ブロック大会の観覧はメール応募でしたので、小中高3通の応募をしましたが、小学校の部のみ当選しました。倍率的に楽な高等学校の部は過去に当選したことがありましたが、倍率の高い小学校の部のみが当選とは驚きました。9月3日(日)は猛暑を押して大宮まで家人と行ってこようと思います。

確認すると、Nコンサイトにはまだ当日プログラムがアップされていませんね。等々、だんだんと楽しくなってきました、、、


Nコン2017; 東京都本選 小学生の部 (2); ピアノ伴奏と指揮

本選結果の続きです。

■ピアノ伴奏 と指揮者
予選Bでは声とピアノ伴奏の同期崩れが気になりました。本選では、ピアノ伴奏者が指揮をどの位見るのかを気にして見ておりました。

伴奏者が目だけで追って指揮を見る場合は客席から判りづらいのですが、それでも合わせているか否かは伴奏者の頭の動きで判ります。本選でも、伴奏者が鍵盤と指先を見つめ続けて、指揮をほとんど見ない学校があるのにはたいへん驚きました。

一方、顔を動かして見るのでとても判りやすいピアノ伴奏者もいます。例えば、七生緑小のピアノ伴奏者は、タイミングをもらうために指揮を何度もたいへん良く見ています。おそらく本選で一番指揮を見た伴奏者だと思います。ある程度手元が安心な伴奏者でないとこうできません。元々ストロークが強くテンポの良いピアノ伴奏者だと思いますが、この指揮に合わせる伴奏で七生緑小の演奏の質の向上に大きく貢献しているように感じました。

■指揮者の指揮
生徒やピアノ伴奏者との関係で指揮者の指揮ぶりも楽しみの一つですが、今回思いがけない機会がありました。

コンクール終了時、出場校全員での課題曲の合唱があります。今回指揮は丸山先生でステージ中央から会場の生徒たちに向かって指揮されました。金賞受賞を契機とした会場指揮でしたから丸山先生ご自身もとても満足そうな笑顔でしたね。

会場やTV画面では、背中から見る指揮姿ですが、今回初めて正面から先生の指揮を見ることができました。指揮をしながら口を動かして歌って見せますし、指揮は右手、左手躍動して終止以外は決して止まりません。今回は振り向いて送るピアノ伴奏者への合図もよく見て取れました。このように生徒の目線で指揮を眺めることができて見る側も得難い機会でした。

■審査員講評
審査員を代表して作曲家の桑原妙子さんが講評をされました。お話しの中で注意点を4つ挙げておられました。(1)声量大は必ずしも美しくない(2)母音イウを正確に(3)テキストは構成まで読み込むこと(4)8分音符を流さない等。私の咀嚼能力を超えるのでこれ以上の詳述はやめておきます。想像ですが、どこかの学校が受賞を逃した理由が並んでいる気がします。


審査結果の会場掲示板

■最後に
2年連続で観覧した東京都本選でしたが今年も幸福感に満たされた時間を満喫しました。全12校の生徒の皆様、指導者の皆様、伴奏者の皆様、課題曲を提供された先生方はじめ関連する多くの方々、今年もありがとうございました。

ブロック大会に進む金賞3校の方々は引き続き精進下さい。全力応援しております。



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Nコン2017; 東京都本選 小学生の部 (1); 審査結果と印象

8月9日(水) 台風一過の猛暑の中でしたが文京シビックホールまで行ってきました。
お目当ては、これ!




(当日パンフ表裏)

■審査結果と印象


★予選日別には
予選A,B,Cの3日間の予選金賞校12校(=4校x3)が出場した本選ですが、予選日別には本選金賞校が各1校づつ、入賞は計2校づつと、A,B,Cで見事均等の結果でした。互いの顔を立てたとかいうのではなく、ただの偶然だと思いますが。

★白金小
白金小の演奏は、予選よりもさらに響かせながらも、よく纏まった演奏でした。演出は意外にも抑え目で抑制を意識して効かしたものに感じました。

「先頭からいきなり金賞レベルの演奏か」そんな印象でした。その後 午前出場校に受賞校が無いのは出場順の影響ではないですよね?

午前の部では、にしみたか学園三鷹市立井口小学校など、響きの美しい頑張った学校もあったのですが、、、

★鶴川第二小
お馴染みの学校が選ばれました。とくに自由曲が良かったですね。

桜色、藤色とパステルカラーの上着を見ると、いかにも小学生だなぁという好印象です。審査員もこのカラーに弱い、、、などと軽口も出るくらい、いつも必ず勝ち残ります。強いですね。

★七生緑小
課題曲は隙のない手堅く纏めた演奏でした。一方、自由曲は他を圧倒するようなスケールの圧巻の出来栄えでした。エンディングは荘厳とさえ感じさせる印象でした。少し作り過ぎかなぁ、、、ともちょっと感じました。何れにせよ、もはや比類の無い存在となりました。

★中目黒小
銀賞に終わった中目黒小ですが、上手くすれば金賞にも届いたのでは無いでしょうか?返すがえすも自由曲の出来栄えが惜しまれます。

予選Bでは疾駆したジャガーでしたが、本選もスタートは悪くはありませんでした。中段列の全員が歌いながら姿勢を変えるサプライズの振付け※も決まり、さあ終盤という頃合いでした。ワンフレーズだけ二部のハーモニーが突然崩れたのです。肝心な聴かせどころで疾駆するジャガーが足を滑らせた感じで残念に思いました。

※私の前の座席は小さな女の子でしたが、この振付に嬉しくなって椅子から飛び上がらんばかりでした。

演奏終了後、うしろの方から「良かったねぇ」と声があがるほどでした。これは滅多にないことなので、審査結果が惜しまれます。



(つづく)


Nコン2017; ゆっくりと楽しみに待つことにします-神奈川県大会

会場に行くことはありませんが、関心のある予選に小学校の部の神奈川県大会があります。コンクールは8月4日でしたが、松野鎮先生の中和田小学校の今年の審査結果は?

■今年の神奈川県大会審査結果
期待を込めて結果を待ちましたが、松野先生が移られて2年目を迎えた中和田小学校は昨年度よりひとつ上がって銀賞となりました。同じく松野先生がかつて指導された中沢小学校も銀賞でした。


△今年の審査結果

お酒の熟成を待つ気分に似ています。ゆっくりと楽しみに待つことにします。来年こそ❗️

(参考)

△昨年度の審査結果

神奈川県大会は横浜市立校を中心に毎年20数校が出場。東京都予選(約50校)に次ぐ激戦区のひとつです。金賞には中沢小、坂戸小などがお馴染みですね。

そして中和田小がそこに割って入ろうとしているのですが、今年は金賞一校と枠の減数があり昨年よりさらに狭き門でした。

■補足; 人気の高い"松野サウンド"
YouTube にアップされたNコンの動画は数多くありますが、その中でひときわ高い視聴回数を誇っているものがあります。

それは松野先生指揮の
第74回全国大会 銅賞 中沢小学校
インテラパックス
です。

もう10年も前の演奏ですが30万回に迫るアクセス数は群を抜いています。松野先生の優美で伸びやかな指揮、子供たちの自然で澄んだ歌声が見事です。特に2分前後のアルト女子の低音の頑張りはハーモニーを力強く支えて印象的です。

これに加え第73回全国大会 銀賞 センスオブワンダーとともに高い人気を誇っています。なぜでしょうね?訴求力の高い松野先生の指揮の不思議な魅力を数字が証明しています。

当時、金賞校は連覇を更新中の大岡山小でした。73回、74回大会がいかに高いレベルのコンクールだったかが判ります。その金賞校の自由曲も素晴らしいものですが、アクセス数は6万回程度。曲の人気もありますが、インテラパックスはこれをも遥かに凌駕しています。


Nコン2017; 東京都予選B 小学校の部 (3); 当日パンフレットから

会場に足を運ぶとプログラムが書かれたパンフレットが手渡されます。これがシーズン到来という臨場感を何よりもかき立ててくれます。皆様にもおすそ分けです。

・表紙


・P.1


・P.2 小・中学校 の部 課題曲


・P.3 高等学校の部 課題曲
圧倒する長さです。


・P.12 8/1 小学校の部 予選Bプログラム


・P.13 裏背表紙


・P.15 背表紙




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Nコン2017; 東京都予選B 小学校の部 (2); 2頭のジャガーが疾駆した


△開演前の演奏会場の様子

いよいよ予選Bの本番です。

■予選B
午前の部の演奏順は以下のようでした。
B01 目黒区立東山小学校 ; C
B02 杉並区立桃井第四小学校 ; B-
B03 清瀬市立清瀬第十小学校 ; B
B04 練馬区立関町北小学校 ; C
B05 目黒区立中目黒小学校 ; A
B06 港区立白金小学校 ; A+
B07 文京区立本郷小学校 ; B+
B08 国立市立国立第三小学校 ; B-
B09 清明学園初等学校 ; B-

コンクールの審査結果では、午前の部からは中目黒小、白金小、本郷小の3校が金賞を獲得しました。素人なりの私の評点も添えてありますが、確かに中盤に連続で登場したB05~B07の金賞3校は他より抜け出ていると感じました。

■ピアノ伴奏が決め手の課題曲?
今年の課題曲は、リズムの立ったある意味で難しい曲だと思います。指揮者が振るリズムに合わせ、ピアノ伴奏と歌声が連鎖し、曲を形造るリズムの異なる2つの曲調の交替変化を紡いで行くわけです。

ところが 今回残念なことに、ピアノ伴奏と子供達の歌声のリズムが揃わず、ピアノ伴奏が合唱の足を引っ張る例が何校か見られました。多分この不具合の原因は指揮者のリズム指示の曖昧さが根本原因だと思います。その結果としてピアノ伴奏が合唱そのものを台無しにしたようです。聴いてとても残念な気がしました。

この課題曲でのピアノ伴奏者の役割はとても重要に思いました。例えば『リズムを効かせてフォルテ!』する音が、期待に違いボンヤリ平板に奏でられてしまう残念な伴奏もありました。今年の課題曲はピアノ伴奏者を選ぶようです。

■2頭のジャガーは連続疾駆した
もう一つ着目していたのは、B04,B05の対決でした。なぜならこの2校、去年の予選金賞校同士、課題曲に加え自由曲までが重なってしまったのです。共に2日目に登場し出場順までが連続するという、まさに抽選のイタズラが起きたのです。

自由曲「ジャガーよ、僕の心を駆け抜けよ」の2校連続演奏はどのようなものでしょうか?

こういう少し本質から外れた妙な関心が集まると、期待とは裏腹に意外に盛り上がらなかったり、どちらかがいつものペースを崩し自滅したりするものですが、今回は違いました。2頭のジャガーはそれぞれの個性を発揮して見事に連続疾駆したのです。

■中目黒小の演奏
中目黒小はさすがに去年の金賞校で、演奏の出来栄えは素晴らしかったです。難しい今年の課題曲でしたが、素直な発声でバランス良く表現した演奏がとても印象的でした。

自由曲「ジャガーよ、僕の心を駆け抜けよ」はこの日初めて聴きました。こちらも曲調やテンポの対比を駆使した難度の高い曲ですね。曲の途中の生徒による姿勢変化の振り付けや最後のかけ声のポーズ決めなど曲以外でもサプライズ満載でとても楽しませてくれました。

一頭目のジャガーがレベルを超えた疾駆を見せて会場の雰囲気が一段上がりました。

■白金小の演奏
その一段高揚した雰囲気の中に登場してきたのが、同じプログラムの白金小でした。

まず白金小の演奏で気がついたのは、軽く発した発声でも、丸く響きよく揃うということです。一昨年、昨年と響きはより丸みを帯びて来たのですが、今年は意識せずとも自然に響くのです。よく揃ってます。ここは本当に良くなったと思います。ひょっとして、これは全国大会金賞校を目指すための秘密のレベルアップなのかも知れません。

'15年の東京都予選の白金小の演奏について"凄い...東京都予選 A ; Nコン2015"という記事を書いたことがあります。

------引用はじまり-------

今まで聞いたことの無いような声の共鳴がピークして響くのです。

「凄い、、、」

演奏直後、熱心なひとりの女性ファンが漏らした囁きと溜め息は、自由曲の終盤の共鳴しあう合唱の奏鳴の真ん中 - 曼陀羅 - のような世界に導かれた歓びの声だったのではないでしょうか。私はそう感じました。

------引用おわり--------

今年は"さらに丸い響きの声"の共鳴がピークするのではと耳を傾けたのですが、課題曲、自由曲ともに共鳴のピークを聴くことはできませんでした。-曼荼羅-の世界は残念ながら現れなかったのです。

不思議な結果でしたが、その理由は課題曲、自由曲ともに曲の難度が上がっているからではないでしょうか?言いかえると、課題曲、自由曲ともにまだ完成度は飽和しておらず、未だ進化中なのかも知れません。

今月9日の東京都本選では完成度はさらに上がるでしょう。共鳴する-曼荼羅-の世界に出逢えるかも知れません。揃えるというライバル校最大の強みを前にして、新たなレベルアップは期待できるのでしょうか。いよいよ対決となる本選が楽しみです。

追記
Nコンサイトには本選プログラムがすでに公開されています。それによると、ハナが白金小、トリは七生緑小だそうです。



今年のくじ引きの神様は悪戯がお好きなようです。



(つづく)


Nコン2017; 東京都予選B 小学校の部 (1); どりーむホールの先頭で

8月1日(火)、府中の芸術の森に行ってきました。小学校の部2日目予選Bの午前の部を聴くためでした。



■開場、開演前
本選からにするか迷ったのですが、やはり予選から聴きに行くことにしました。開場時間に合わせて行ったところ、驚いたことに行列の先頭なんです。まあ熱心な方と笑われそうですね、、、


△どりーむホール入り口

ホールロビーに、昨日の予選Aの結果が掲示されていました。

金賞は
文京区立誠之小学校
世田谷区立赤堤小学校
世田谷区立中町小学校
日野市立七生緑小学校
の4校でした。赤堤小、七生緑小は昨年から引続きの金賞。誠之小、中町小は昨年銅賞、銀賞からの金賞入賞です。おめでとうごさいます。今年は世田谷区が頑張ってますね。

一方、昨年金賞の目黒区立大岡山小学校、目黒区立油面小学校は銅賞、銀賞に終わったようです。予選大会であれ金賞を連続するのは難しいことのようです。



さていよいよ予選Bの本番です。



(つづく)


「ビリー・エリオット~リトル・ダンサー」



映画「リトルダンサー」のミュージカル版「ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~」のプレビュー公演@赤坂ACTシアターを気晴らしに観てきました。

ダブルキャストの選択は、吉田鋼太郎 x 島田歌穂 さんを選んでみました。

まさか吉田鋼太郎さんの朗々とした独唱が聞けるとは思いませんでしたし、、、歌唱力で聞こえた島田歌穂さんの踊りに感心したり、、、、

そして主役のビリーを演じた少年たちですが、こちらもあんなに踊れるとは、、、これは期待値を超えました。

プレビュー公演のプレミアムとして、カーテンコールの写真撮影はOKとのことでした。カーテンコール後、残念ながらスマホの起動が間に合わず撮影チャンスを逃した会場の大半の皆さんのため息がしばらく続きました。(妙な形で単体カメラの存在意義に改めて気付かされました)

脚本はまだ荒削りな印象でしたが、少年たちのダンスの完成度の高さに公演全体が救われているように感じました。





Nコン2017; 間近に迫った東京都 予選/本選


今年のテーマは「夢」です。

ほとんど雨の降らなかった今年の梅雨が明けて、猛暑の夏がやってきました。そしていよいよNコンの季節が始まります。

■東京都コンクール日程
日程を書いておくのが慣例です。
[予選] 府中の森芸術劇場 [府中市]
小学校の部  :7月31日(月)~8月2日(水)
中学校の部  :7月27日(木)~30日(日)
高等学校の部 :7月24日(月)~26日(水)

[本選] 文京シビックホール [文京区]
小学校の部  :8月9日(水)
中学校の部  :8月8日(火)
高等学校の部 :8月9日(水)

■予選; 小学校の部
今年も去年と全く同じ日付の3日間で行われます。予選の出場校と自由曲を眺めてみるのは大変興味深いです。とくに個性を出すための自由曲の選択ですね。

参考までに、去年の東京都本選、金、銀、銅賞受賞校の出場日は次の通りです。

7月31日(月) 日野市立七生緑小
8月 1日(火) 目黒区立中目黒小、港区立白金小
8月 2日(水) 町田市立鶴川第二小、練馬区立光和小、八王子市立上柚木小

1日の中目黒小と白金小。午前の部の5番目、6番目と10分も置かず連続して登場ですが、申し合わせたように自由曲まで一緒です。こういうことって起きるんですね。

・曲名; ジャガーよ、僕の心を駆け抜けろ
・作詞; みなづき みのり
・作曲; 太田桜子

太田桜子さん、人気がありますね。丸山先生は昨年の選曲「踊るミュージアム」も同じ作詞家、作曲家の組合わせでした。

■観覧の予定は
去年は予選は都合がつかず、本選だけを(初めて)聞いてきました。さて今年の予選の観覧はどうしましょうか。

例年通りなら8月1日(火)の午前ですね。何よりジャガーの連続を聞いてみたい。ただ7月31日も捨てがたい、、、

結果はまた書きますね。


プレスラー/庄司紗矢香 duo


レーベル:ドイツ・グラモフォン
発売元:ユニバーサルミュージック合同会社

評判の高かったこの二人の3年ほど前のデュオリサイタル、残念ながらその際は視聴する機会がありませんでした。しかし、先日幸運にもNHK BSでの放送で視聴することができました。

Brahms Vn. Sonata #1「雨の歌」ほか
Vn.庄司紗矢香、Pf.メレヘム・プレスラー

聴いてみてすぐにこの二人の演奏が格別なモノであることが判りました。その理由は簡単で、Vn.が主役でPf.が伴奏という普段聴くVn.ソナタの演奏スタイルとは全く異なったからです。二人は史上最高傑作ともいわれるこの名曲を『Chamber music (室内楽曲)』として共演するのです。

その演奏の構図は、プレスラー氏(Pf.)が音楽の造形を形造り、その上に庄司紗矢香さんのVn.が寄り添い揺れているかのようです。プレスラー氏が主導しているのかと思えばそうでもなく、アインザッツは必ず庄司紗矢香さんの弓を見て合わせます。Vn.ソナタ演奏でPf.演奏者がこれ程Vn.演奏者に合わせる様子を見た事がありません。トリオ奏者出身のプレスラー氏の面目躍如です。

確かに演奏の前に流された二人の対話のビデオでプレスラー氏はこう語っていました。曲はVn.とPf.の見事な対話から成ると言い、

「私(Pf.)が雨で、紗矢香(Vn.)がその中で唄っているのです」

まさにその通りの演奏でした。

隣で尊敬する師の発言をうなづいて聞いている庄司紗矢香さんの穏やかな表情も印象的なものでした。

「先生がそうおっしゃるのなら(そうだと思いますよ)」同意を求めるプレスラー氏へはただただ幸せそうにこう応えてみせました。。。

その庄司紗矢香さんは、いつものことですがVn.演奏の佳境では目を閉じ、静かに少し口を開け閉じして呼吸するような仕草を見せます。演奏の途中で大気に沸き溢れる音楽の神ミューズの乳を啜っているような、、、私はいつもそんなことを感じます。天賦の才の証しなのでしょう。

そう言えば、プレスラー氏も同じく演奏の佳境で口を開け閉じしていますね。二人はミューズに愛でられ音楽の満悦をともに呼吸しているのかもしれません。

そして圧巻は第3楽章。「雨の歌」として知られるこの曲のモチーフである雨だれのひと粒ひと粒を慈しむような強弱でPf. が奏でると、Vn.がそのひと粒ひと粒に応えていきます。先生の繰り出す課題へ応える生徒さんの微笑ましい発表会のようです。そしてそのVn.の出来栄えはご本人が満足いくものだったのでしょう。演奏が終わりプレスラー氏からの賞賛に本当に嬉しそうな表情を見せました。

庄司紗矢香さんの演奏は近年深みを増しているように感じます。ソリストとしての輝かしい成功に加えて、プレスラー氏を師と仰ぎ室内楽曲奏者としての修練を積んで幅を拡げ益々の円熟を迎えようとしているようです。

TV放送の演奏を聴いて最近これほど満足したことはありませんでしたので書き記しました。

Nコン2017; 小学校の部 課題曲「いまだよ」

先日3月11日に演奏発表されたNコン2017の課題曲ですが、小学校の部は作詞: 宮下 奈都さん、作詞: 作曲: 信長 貴富さん でタイトルは「いまだよ」です。



昨年度に続いて今人気の合唱曲作曲者の起用なので演奏発表を心待ちにしていました。

■作曲者の解説コメントから
3月11日の番組で作曲者自ら曲誕生の発端を次のように語っています。

「詞の中に多く登場する 小い「っ」=跳ねる言葉を音楽に生かせないかな」

なるほど、「いまだよ」の音楽は、バウンドするようなリズム変化の豊かな曲に仕上がっています。

■一つ目のコントラスト; リズム変化

たんたたー ウンたったたーウン

冒頭から現れるこの特徴的なシンコペーションのリズムは繰り返し繰り返し消えては現れ、リズムのコントラストという曲の骨格を造形しています。

これをビジュアルに示すために歌詞の掲載をお許し戴きます。このリズムは下記歌詞の朱記した部分に現れ、曲の過半を支配するのです。そして岸に寄せる波のように現れては消えて詞と一体化していきます。

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君の中で中で眠ってる僕
僕の中でふりかえった君
大きく伸びをして
ほら、太陽が笑った
さあ、いまだよ、いま

僕が走ると風が流れた
風の向こうで君が歌った

ほんとうの僕らはもっと強い
もっと怒る もっと泣く
もしかして、もっと不まじめ
もっと弱い もっと笑う
もっと もっと

どんな僕でもいいと 君が教えてくれた
だって僕も どんな君でも好きだから
(僕も)

君の中で笑ってる僕
僕の中のただひとりの君
(君)が笑って僕も歌った
歌の向こうで空が光った

顔を上げて風に手をふろう
ここからはじめよう (いまだよ)(さあ)
夢なんてなくてもいい
(僕らは)(もっと強い)(もっと笑う)(もっと)
こわくない 行こう
いまだよ、(いまだよ)

いま
(行こう)(さあ)(ここから)(いま)(いまだよ)

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■2つ目のコントラスト; 「僕」と「君」
リズム変化のコントラストに加え、この曲の演奏にはさらに二つのコントラストがあり、この曲の演奏の肝をなすように思います。

2つ目のコントラストは、二部合唱の演奏による「僕」と「君」との対比によるものです。詞の中で「僕」と「君」は時に韻を踏む対称の関係をなして繰り返し繰り返し登場してきます。ここでの二部合唱の表情の付け方にはいろいろな流儀があることでしょう。工夫のしどころです。

■3つ目のコントラスト; 「僕」の変化
最後のコントラストは「僕」の気持ちの変化です。「僕」の中で「君」の占有度合いが明らかに変化していきます。「夢」を超えるような存在なのかも知れません。ここの表現は、子どもたちの歌い込みや曲への意識の高まり具合に応じて進化させるのが良いと思われます。頭の中で決めてかからないことです。

■まとめ
約3分間の演奏となる課題曲「いまだよ」ですが、上述の三つのコントラストをどう表現するのか演奏する側も聴く側も大きな楽しみがあります。

ザッと見ただけでも演奏を仕上げていくにはこんなに楽しめそうです。一度三つを思い切り濃いめのコントラストで表情をつけた練習してみた後、少し柔らかな表現に戻すのが良いのではないでしょうか。

期待に違わぬ素晴らしい課題曲が誕生したようです。



いよいよ始まる❗️; Nコン2017



気づくとこんなNコンのTweet が届いてました。早いものでNコン2017の課題曲の楽譜入手方法の案内が今週2月10日(金)に発表されるそうです。

さらに課題曲演奏の放送は3月11日(土)だそうです。また目が離せない活動が日本全国の学校で始まります。

ここにリンクするまでもありませんが、10月までの全日程表もすでに公開されています。
これから益々楽しみですね。




Nコン2016; 全国コンクール(小学校の部) を聴いてきました

初めて全国コンクールを聴いてきました。


※当日パンフレット

■NHKホール開場の様子
当日予定は開場13:00、開演14:00。席割当ては先着順ではなくランダム指定です。開場20分前位に着きましたが、前に70名位が並んでいる程度でした。


※開場待ちの70名位の行列

13:00からは30分位遅れて開場。座席は2階席ではなく3階席の3列目でした。そこからステージまでは40mもあります。人の顔が豆粒くらいです。念のため持って行った倍率x6のビノキュラーが大活躍となりました。音の響きもいまひとつで席は少し残念でした!


※渡された座席指定券


※3階席3列目からのステージ


NHKホールのサイトに(2階/3階)からのステージの見え方(上半分/下半分)が参照できますが、やはり2階席がグンと良いです。音の響きの点でもそうなのかなと思いました。



■コンクール結果
当日Eテレで生放送されましたので多くを書くのは無用と思います。金賞 七生緑小、銀賞 白金小は放送をご覧になったどなたも納得できたのではないでしょうか。全11校が高いレベルの演奏で感心したのですが、金銀に輝いた2校はとくに抜きん出ていました。

■無双の七生緑小
中でも七生緑小は次元の違う完成度を聴かせてくれました。課題曲で特に違いを聴かせたように思います。発声、発音、強弱のそれぞれの揃い方が他校と違うレベルにあります。

音楽的に一卵性の子供たちが何十人もいるかのようです。ぴったりと揃え、なおかつ窮屈ではなく伸びのびと歌って見せるのです。どんな練習をするとこういうレベルに辿り着くのか想像もできませんが、その生演奏には驚くばかりでした。

■自由曲は白金小
白金小は今年の初出場校。指揮の丸山先生は実に5年ぶりの全国コンクールでしたがアッサリと銀賞に輝きました。

演奏ぶりはかつての大岡山小を髣髴とさせる響き豊かなものでした。表情たっぷりに響かせる唱法です。誤解を恐れず書くと、七生緑小のやや声量を抑えめのコントロール唱法とは一線を画し一幅の絵、油絵を見るような響きの唱法、目指す響きはこうよとばかりの泰然とした指揮ぶりには唯々感服しました。

そして七生緑小の音楽的に一卵性のような響き合い、また白金小の油絵のような表情たっぷりの響き合い、合唱音楽の魅力はやはり多様なものなのだと改めて感じました。

■また来年
各校が全国コンクールで今年示した高い到達点を越えようと、また来年を目指して千校近くの合唱部が明日から始動するのでしょう。今年の全国コンクールで聴かせて戴いた全11校の子供たちに感謝しつつ、来年を楽しみに待ちたいと思います。



Nコン2016; 全国大会(小学校の部)の出場校で思うこと

全国大会のプログラムが発表されました。

赤丸は昨年からの連続出場校です。いろいろなことが見てとれます。

■昨年からの連続出場は僅か2校!!
日本全国から計11校が出場しますが、このうち昨年第82回大会出場からの連続出場となるのは僅かに2校です。それが赤丸で囲んだ札幌市立幌西小学校と日野市立七生緑小学校です。毎年ほぼ入れ替わるようです。この入れ替わり具合からも全国大会出場が指導する先生や子供たちにとって如何に難関であるかが分かります。

■限られた存在;Nコンを目指す先生方
Nコンの全参加校数は増減がありますがざっと1,000校弱です。合唱指導に情熱を燃やす先生が日本全国に約1,000人弱いらっしゃるということです。

一方日本全国にはおよそ20,000強の数の小学校があります。各校に音楽教員が平均一人いるとするとNコンを目指す先生方の割合は1,000/20,000=5%です。音楽教員20人に一人の割合ということです。案外少ない?分母の20,000の中には過疎などの影響で充分活動できない学校も多く含まれるからでしょう。なので先ほどの数字は、母数を半分として10人に一人くらいに勘案するのが良いかも知れません。

■それでも10人に一人は少ない?
私は逆でとても多いと思います。課外活動として合唱部を指導しNコン出場に漕ぎ着くことは結構たいへんです。

①環境、②技量、③情熱があることに加えて、さらにもう一つ④努力する才能がなければ不可能なことなのです。音楽教員の10人に一人はそういう才能にも恵まれているというのでしょう。

先生方の日常を想像してみて下さい。
授業とは別に課外活動として数十人から百人位の合唱部を年間を通して指導し続けます。部員は低・中・高学年に跨っています。特定学年を見る担任の先生とは違う難しさがあります。課題曲が発表される2月、自由曲を決めエントリする5月、コンクールは予選7月末、本選8月初め、ブロックコンクールの9月にかかるので夏季休暇も通しです。そして全国大会10月が終わると一息つけますが、翌年の課題曲発表に向けすぐに再び基礎練習を始めます。2月までが充電期間です。ここでサボると翌年度Nコンは必ず失敗することになります。子供たちを相手に想像を越える努力を続ける才能が要ると思うのです。注ぐ時間に見合う報酬もありません。

こう書くと茨の道にも見えるNコンですが、合唱の魅力はそれを喜びに変えるのでしょう。

■先生方のサイクル/子供たちのサイクル
さらに先生方には異動がつきものです。手塩にかけた合唱部からはいつか離れる必要があります。もし異動先の合唱活動の下地が充分でない場合は、子供たちの立上げ育成に3年、さらにその熟成に3年、合わせるとざっと5~6年の時間をかけて全国大会を目指すという具合でしょう。

そうこうするうちに再び先生の異動の時期が巡ってくるという感じでしょうか。また6年という期間は子供たちが巣立ちすっかり入れ替わる期間でもあります。一年いちねん積み重ねる努力なしにレベルの向上は望めないのです。

■日々積み重ねた努力に感謝
音楽教員の20人に一人という"努力するという才能"にも恵まれた先生方が日本全国に約1,000人弱いらっしゃって、およそ6年を基本とするサイクルの中で3年をピークとする熟成のしのぎを削り約10校の枠の全国大会へ駒を進めます。確率は約10/1,000、100人に一人です。さらに2年連続出場となると2校程度。500人に一人の割合です。

私はそんな努力を子供たちと積み重ねる先生方を尊敬してしまいます。さらに全国大会3連覇、5連覇などと聞くと言葉もありません。

Nコン2016; 全国大会に臨む関東甲信越(小学校の部)の金賞三校

先週24日eテレで録画放送された9月3日の関東甲信越ブロックコンクール小学校の部の金賞校の演奏を課題曲、自由曲の順番で何度も繰り返し聴いてみました。



■小学校の部の金賞三校
今年の金賞校は以下の三校でした。
船橋市立三山小学校
日野市立七生緑小学校
港区立白金小学校

昨年に続き千葉から金賞校が誕生しました。高等学校の部といい千葉が頑張っているのですね。三校ともそれぞれの特長を出した素晴らしい演奏でした。以下は各校の感想です。

■三山小学校
三山小学校の課題曲の演奏は、より演出を排した素朴な歌声で他の二校とは異なる大らかな独特の魅力があります。

これは自由曲にもあてはまります。
自由曲『虹がなければ』の選択はある意味でとてもチャレンジングに思います。というのもこの曲は今からちょうど10年前の第73回全国大会金賞の大岡山小学校の名演奏が長く定番とされているからです。(銀賞には『センスオブワンダー』の名演奏の中沢小学校が選ばれました。この年はコンクール史上に輝く忘れられない年となっています。)

大らかなアンサンブルは定番のカチッとした構成感に慣れた耳には思わぬ新鮮な感じを受けます。あえて定番に挑戦というコンクール新進気鋭校らしい意気込みを応援したいと思います、、、

■七生緑小学校
課題曲では、七生緑小学校が子供らしい伸びやかな自然な歌声で抜きん出ているようです。シルクのような滑らかな自発的なアンサンブルで何度聴いても飽きない印象です。子供たちの表情には自信があふれ高い境地に達しているようです。Nコンのサイトだったか審査員の講評に『七生緑サウンド』と称えられる程です。

審査では課題曲のウェイトが当然高いと思われます。今回ブロックコンクールの最優秀校だったのではないかと思われます。なるほどここ数年の躍進ぶりが理解できる気がします。

引き続く全国大会でも、周囲からの「連覇を!」などという雑音に惑うことなく無心の自然体を貫いて欲しいと思います。

■白金小学校
白金小学校の演奏では自由曲の演奏が出色だった気がします。選曲の良さが光ります。子供たちの一人ひとりの口の動きを見ると声が前によく出ているのがわかります。音符 ♪ が口もとから吹き出ているようで、鎌倉時代の空也上人立像を思い出しました。終盤ソプラノの女の子のオブリガートの響きの見事なこと、、、ため息が出るほどです。

オブリガートの女の子もそうですが、メンバー構成は低学年の比率が随分高くなってきたのですね。異動から数年を経ていかにも小学校の部というアンサンブルになってきました。かつての大岡山小学校の映像とハーモニーがフラッシュバックするような感覚に襲われます。漸くそんな仕上がりになってきました。

課題曲、自由曲と繰り返し聴いてみると、課題曲のはじめは固さが目立ち弱音のアンサンブルに不自然さが目立つのですが、後半持ち直しさらに自由曲になると見違えるようなアンサンブルを見せてくれていることに気づきました。テクニック起因の問題には思えません。

全国大会制覇7回というすでに伝説となった名指導者の期待に応えたいと、白金小学校の子供たちは演奏の出だしからもの凄い重圧を背負っているのではないかなぁ、、、

初めて臨む9日の全国大会ではどうか重圧のリュックを降ろして、課題曲の冒頭からより伸びのびと歌って欲しいと思いました。そうすればきっと、、、

■いよいよ全国大会
それぞれ独特の魅力を持つ三校の全国大会での健闘を会場から応援したいと思います。

Nコン2016; 全国大会 観覧の応募結果

28日の夕刻も過ぎた頃、

『Nコン全国コンクール観覧の抽選結果を、きょう投函しました♪』

Nコンのツイッターがこう呟いたので、明けて本日29日の午後には応募の結果が届くと心待ちにしていました。

■今年の抽選結果


これがその結果です。
今年はブロックコンクールで聴いた高校の部をのぞき、小学校の部に10通、中学校の部に6通の合計16通を投函してみました。

その結果は
小学校の部:(1/10)
中学校の部:(0/6)

ご覧のように幸い小学校の部の一通だけが当選しました。黒々とした印刷の落選15通にあらためて倍率の高さを実感しました。全国大会はやっぱり二桁、10倍を超えるようです。

■昨年の全滅からのリベンジ⁉︎
昨年は、小学校の部に2通、中学校の部に6通の合計8通で挑み全滅という結果でした。今年の往復ハガキ16通は結構かさ張って家族には呆れられましたが、倍増による効果は辛うじて出たようです。一通で二名の観覧が出来ますので、家族と行くつもりです。一人およそ800円のチケットとなりました。

高いとはいえ二桁の倍率です。もうすぐ募集が始まる紅白歌合戦では三桁と言いますよ。それに比べればまだまだ懐に優しい数字ですね。

この記事を読まれたあなた。
来年、怒涛の三桁の応募とか絶対駄目ですよ。

( ^ ^ )

Nコン2016; いよいよ全国大会、今度は往復はがき

気になっていた全国大会の観覧応募。案内がでましたね。

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ブロックコンのWeb応募方式ではなく、例年通りの往復はがきだそうです。やはりデジタルデバイド対応でしょうか。ただし当選は一人一枚の制限が設けられました。

今月13日には投函しないと間に合いませんね。

Nコン2016; 聴いてきました 関東甲信越ブロックコン 高等学校の部

今日は先日当選通知が届いた関東甲信越ブロックコンクールの高等学校の部を聴いてきました。時間の都合で全14校中、休憩前の前半7校のみ聴くことができました。





■コンクール結果


以上の結果でした。前半の部からは幕張総合高等学校(金賞)、船橋高等学校(銀賞)と2校が栄えある結果でした。関東では千葉県がレベルを上げているようです。後半の部は全7校中で銅賞以上が5校と粒ぞろいだったようで最後まで聴けなかったことを悔やみます。前半の部は残念なことがいくつか見られました。聴いて感じたことを素直に書いてみます。

■一に発声、二に発声。今年は?
気が付いたのは全パート一斉発声でバランスを失い声を纏って響かすことのできない学校が幾つも見られたことです。ブロックコンクールでこれは意外でした。今年はどうしたんでしょう。

合唱の要素を四つ並べろと言われれば、①発声、②言葉、③ハーモニー、④ディナーミクをあげます。②の言葉も発声なので、やはり合唱は一に発声(声)、二に発声(言葉)です。揃った一斉発声、アインザッツを感じるのは合唱を聴く無常の歓びでもあります。

でもそれが
発声に関してこの日初めて満足したのは前半最後の幕張総合高等学校になってからでした。この学校は見事でした。③はもちろん完璧で、コンクールの勝負は④でしょと言わんばかりの仕上がりでした。

今年はどうしたんでしょうね。
①をクリアしてはじめて②③④に進めるものですし、その見極めは指導者の先生にかかっていますが。

■ァー、ー
これは第一パラグラフの最後の一節「心の形を表すマーク」の『マーク』の所です。
その時に思い出しました。『ク』を響かせてとNHK の課題曲のPR番組でそのように指導していたのを。

本当は『マーク』と聞こえるように『ク』を響かせてという意味だったはずですが、、、そばで聴いている指導者の先生がた気付かないわけはないのですが、、、

■自由曲、、、
今年の課題曲は、歌詞と曲の組み合わせが絶妙で仕上げには時間を取られる難曲です。その反動か自由曲の仕上がりが良くない学校も目立ちました。



■問われる指導者の力量
前半7校の演奏では、昨年全国大会の金賞校でもある幕張総合高等学校が大きく図抜けていました。

指導者として名の知られてきた山宮篤子先生の指揮ぶりを見ながらつくづく思いました。学生の技量以前に指導者の力量や意欲でこうも差がつくものなのかと。

熱心のあまりの苦言も程度をわきまえないと嫌われるだけですね。この辺りで筆をおきます。気分一新の来年を期待しております。

関東甲信越ブロックコンクール観覧抽選結果; Nコン2016

昨日26日NHKから上記タイトルのメールを戴きました。
内容は
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応募していた関東甲信越ブロックコンクール高等学校の部の抽選結果ですが、当選したようです。他にも小・中学校の部の2通のメールが届きましたが、こちらは何れも落選でした。

結果だけ比べると昨年と同じ結果でした。やはり高に比べ小中の応募倍率は一段と高くなるようです。

今年も凄かった 東京都 本選 (小学校の部)(2/完); Nコン2016

さていよいよ開演です。
(本稿前後篇に分割しました)


■東京都コンクール本選を採点すると
演奏を聴きながら次の観点から個人的に採点をしてみました(笑われそうですが)。

★採点方法
①(自然な)発声 ; 5点満点
②言葉(の発声) ; 5点満点
③ハーモニー ; 5点満点
④ディナーミク; 5点満点
課題/自由曲それぞれ5x4=20点満点。
合計40点満点で採点(重み付けず)。

補足すると①は「子供らしい、自然で伸び(抜け)るような発声か?」です。これがまず最初で一番大事な項目です。もう少し点数配分しても良いくらいです。残りの3つは説明不要と思います。


2階左ウィングから見た開演前のステージ

■採点結果
以下は今回の個人的な採点の結果をもとに、上位8校から各賞の候補校を挙げてみたものです。実際の審査結果との差分がわかるように、矢印の先にはコンクール審査結果を併記しました。

【注】表記方法
(順位) 課題曲採点/自由曲採点 Σ合計点

金賞候補3校
(1)20/20 Σ40白金小 ➡︎金賞
(2)20/19 Σ39上柚木小 ⇒銀賞
(3)19/19 Σ38七生緑小 ➡︎金賞

銀賞候補2校
(4)17/18 Σ35大岡山小
(5)16/19 Σ35鶴川第二小 ➡︎金賞

銅賞候補3校
(6)16/18 Σ34油面小
(7)15/19 Σ34光和小 ⇒銀賞
(8)16/16 Σ32中目黒小 ➡︎銅賞

金賞については上柚木小学校の当日仕上がりが良く金賞候補と思いましたが、鶴川第二小学校が金賞で上柚木小学校は銀賞となりました。それでも金賞銀賞はプロの方々の採点結果と案外似通っていると思いました。鶴川第二小学校や光和小学校への評価に少し違いがありますが、これは採点方法①の「子供らしい、自然で伸び(抜け)るような発声か?」の解釈の幅からくる差のような気がしています。

■付記
★星美学園小学校
昨年の銀賞校です。今年は課題曲の仕上がりはまずまずでしたが、自由曲が難しかったのかその完成度が残念でした。

★七生緑小学校
全国大会を含めて昨年の金賞校です。千両役者ぶりというか今年も安定した演奏に感じました。ただその発声は抜けという点で少しくぐもった感じが残念でした。課題曲、自由曲通じてそう感じました。今回の演奏はまだ本調子ではなかったようです。

★上柚木小学校
後半のトップバッターでしたが、豊かな声量と練度の高さが課題曲、自由曲ともに想像を遥かに超えていました。実際には銀賞でしたが、当日の仕上がりが素晴らしく、個人的には午前中の七生緑小学校の出来栄えを超えていたように思いました。今年東京都唯一の"中核市"となった八王子は甲子園といい学校の当たり年かと思いましたが。

★白金小学校
昨年の本選敗退のリターンマッチとなりました。また今年はピアノ伴奏者が変わりました。昨年の丸山先生の指揮は左手を下から持ち上げる仕草で子供たちの発声をドライブする印象がありました。今年は反対に課題曲などで右手で制止する仕草が印象的でした。「ここはまだ。もう少し押さえて」とでも言うようで子供たちの声のコントロールが自由自在な感じです。子供たちの演奏は余裕のある仕上がりで、先生も満足げでした。昨年の予選同様、今年は本選も凄かった。見事な金賞です。

★光和小学校
昨年の金賞校。今年は課題曲演奏が少しスケールが小さく感じられました。しかし、自由曲では無伴奏で声を響かせる快演で銀賞となりました。

★大岡山小学校
かつてのコンクール常連校の登場です。松田先生は油面小学校から丸山先生と入れ替わる形で来られた先生で、油面小学校での合唱指導でも実績のある方でした。今回は優良賞でしたが、私は銀賞候補と評価しました。

★講評; 自由曲が充実
先ほどの採点結果でも顕著に表れましたが、課題曲に比べて、自由曲の仕上がりの高さが目立ちました。講評の先生も身の丈にあった自由曲の選定と完成度の高さを褒めていらっしゃいましたね。

★講評; 課題曲が「課題」曲
講評の先生がおっしゃった言葉が的を射ている気がしました。今年の課題曲はやはり難曲でした。

「課題曲の披露演奏で声が続かないのは初めて観ました」と以前書きましたが、本選出場校は「そこをこえよ」のピーク発声を見事に克服していました。子供たちの積み重ねた練習努力を実感しました。

「僕らのエコー」のタイトル通りにパート掛け合いがエコーする様の表現は、強靭なハーモニー、ディナーミクを要求します。難曲であり名曲だと思いました。

★Hisayo's Deep Blue
合唱指導法以外で丸山先生が広めたセンスのあるものに、上品なお揃いのお馴染みの衣装があります。今年の会場には先生が指導された3校が揃いましたから、白いブラウスに特徴ある濃紺のショートリボンや蝶ネクタイの服装の子供たちで溢れていました。決して華美ではありませんが上品でオシャレです。

以上、今年の東京都本選の12校の演奏を堪能させて戴きました。
ご参考まで

今年も凄かった 東京都 本選 (小学校の部)(1); Nコン2016

8月10日はNコン東京都本選 (小学校の部)を聴いて来ました。

.
審査結果は会場掲示板の通りです。金賞は七生緑小学校、白金小学校、鶴川第二小学校の三校。昨年度金賞の光和小学校に入れ替わり白金小学校が復活しました。

■希少価値の東京都コンクール本選
文京シビック大ホールで開催される東京都コンクール本選は国内最高レベルの演奏※が自由観覧できる希少価値の大会です。

※過去10年間を振り返って、全国大会の金賞校はすべて東京都コンクールの金賞校から選ばれています。驚きの強さですね。中高とは異なり小学校の部の東京都コンクール本選は一番の激戦区であり、秋の全国大会のレベルを一足先に確実に味わえる大会です。

予選に行けなかった今年は、盛夏を押して府中に比べて遥かに遠方に思える文京シビック大ホールへと重い腰を上げました。

■大ホール前行列800名!!!@開場40分前


当日開場(09:35)の40分程前に到着して見るとご覧のような長蛇の列ができていました。最上階の真ん中奥が入場口で、そこから四人づつの行列でなんと2フロアにまたがってます。ざっと数えて800名はいます。開場時点では、行列はさらに3フロアまでとなって最後は3フロア目でつづら折りの蛇行状態でした。ざっと1200名超だったでしょうか。(皆さん並びながら階下のスクリーンのリオ五輪卓球の水谷選手の応援観戦をしています)

この行列のお目当の文京シビック大ホールの収容座席数は全部で約1800席ほどです(1階に1200席、2階に600席)。そして1階の前方半分約600席は出場校関係者が占めるので、自由観覧席は多く見て1200席程度なのです。あっという間に席が埋まり開演前になると席が見つからず壁際に立つ人や階段に腰掛ける人が出てきました。それらは禁止行為として係の人が強制的に何処かへ誘導していました。前半6校が終わり休憩となるまで満席状態、休憩後は入れ替わりでわずかに空席ができたようでした。


私は2階席でしたが左ウィングの4列目という前方の席を確保できました。無駄足とならず良かったです。

さていよいよ開演です。
(つづく)

楽しみにしていた神奈川県 小学校の部予選結果; Nコン2016

Nコン2016は東京都本選が数日後(8月10日)となりました。その前の8月5日にも結果が楽しみな予選がありました。

■神奈川県 小学校の部 予選結果


画像はNコン 予選サイトの神奈川県コンクールの8月5日の審査結果です。

金賞はお馴染み中沢小学校と坂戸小学校となりました。中沢小学校は昨年度に引き続きの受賞、坂戸小学校は昨年度銀賞からのステップアップです。おめでとうございました。

■中和田小学校は銅賞に
もうひとつ着目していたのは松野 鎮 先生が昨年着任された中和田小学校です。こちらは今回銅賞に名を連ねています。昨年度は奨励賞でしたから今年はひとつステップアップとなりました。

先生が移られて2年目のコンクールでしたが、小学校の合唱育成はやはり時間がかかるもののようです。『均整の美』の4項目で言えば、③の部分です。

①バランスのとれた曲の解釈: 指導者
②始動と終止の明快な指揮 : 指揮者
③子供らしい自然な発声と歌唱: 子供達
④伴奏の域を超える第3の演者: 伴奏者

ゼロスタートなら主力の3学年(4~6学年)が入れ替わり、新たな主力として熟成する3年間が必要なんでしょうか。最近の例ですと'12に異動された丸山 久代 先生指揮の港区立白金小学校が東京都本選を突破したのは確か'14でした。'13にNコン初エントリと全くのゼロスタートで予選突破まで2年を要しています。

松野 鎮 先生のあの優美な指揮を楽しみに、2年目となる来年を待つことにしましょう。


盛り上がるNコン2016; 東京都予選小学校の部

このブログのページランキングを眺めてみれば一目瞭然、今年2016のNコンは今まさにハイシーズンを迎えようとしているようです。普段は上位十件のリストに一件あるかないかですが、8月第1週では十件中8件!ほとんどがNコン記事で占められています。

激戦の東京都予選、小学校の部は7月31日(日)から三日間に渡りA、B、C の各予選が行われています。すでに予選A、Bが終わり、8月2日のCのみを残すだけになりました。



■予選A、Bの本選出場決定校
Nコンのサイトを見るとここまでで出揃った金賞校は以下のようです。

A:光和、鶴川第二、赤堤、南鶴巻、白金
B:星美学園、大岡山、油面

既に8校が本選出場を決めました。たまたまなのでしょうが丸山先生の薫陶を受けた3つの小学校、大岡山小、油面小、白金小が揃って本選に駒を進めていて壮観と感じました。DNAが引き継がれるのでしょうかね。先生が一番喜ばれているのではないでしょうか。

また昨年の金賞校、九品仏小は今年は奨励賞となりました。昨年は、声に独特の伸びのある子たちの少人数で精緻なアンサンブルでとても魅了されました。今年はそれだけにメンバーも替わりピーキングが難しかったのかもしれません。

■本日の予選Cのこと
8月2日にはにしみたか学園を先頭に16校の審査がありさらに数校が選抜されます。今年の自由曲のタイトルを眺めていて、昨年の中学校の部課題曲「プレゼント」を選んだ学校が一校あることに気づきました。昨年この曲の耳を肥やした聴衆を前に、上のクラスの課題曲をその翌年で取り込む意気込みが凄いですね。

また選ばれた全16曲の自由曲のうち実に6曲が、今年の課題曲の作曲者:太田 桜子氏の手掛けた曲となっています。ブームというかトレンドというか、なんらかの思いが選曲に影響しているようです。かつては同様に松下 耕氏のブームもありましたが。

■8月10日東京都本選
今年の予選は足を運べませんでしたから、ラストチャンスは8月10日があるのみです。


(画像は地元の花火大会の一コマ)


観覧のWEB応募化; Nコン2016



冒頭の画像は公開されたばかりの今年の関東甲信越ブロックコンクールの実施要領です。紫や赤で記載なななされた特記事項はいずれも観覧応募のWEB応募化への変更についてです。コンクール出場申込みのWEB応募化とは異なり、観覧の方は事前アナウンスも無かったので戸惑う人もいるようです。

https://pid.nhk.or.jp/event/PPG0282964/index.html

■始まったWEB観覧応募化
昨年までは長らく往復ハガキでの応募・抽選でした。一人で複数の応募ができたので、僅かな資金力( ^ ^ )にモノを云わせた複数応募が常態化していたようです。

昨年の例ですと、セカオワの出演予定だった中学校の部の全国大会は異常な人気となりました。推測ですが応募倍率は二桁に達したのではないでしょうか。

3,600席程のNHKホールで、観覧向けの座席数は多くても2,500程度、それに対して数万通を軽く超える応募があったのではないでしょうか。愛好家にとってはプライスレスのプラチナチケットなんですね。

そんな行き過ぎの是正なのでしょう、今年からブロックコンクール観覧募集は一人一件限定のWEB応募に切り替えられました。WEB応募ではデジタル情報のエントリーができますから、住所・電話番号・メールアドレスの重複排除も可能なようです。これらは応募側の負担の軽減という意味よりも、応募対応しているNコン担当者の負担低減の意味が大きかったのだろうと思います。

応募側も無駄な手間ヒマと郵送費用が抑えられるメリットはあると思いますが、一方でネット環境を持たない一部の高齢者層にとっては、デジタルデバイドのしわ寄せも少なからずあると思います。全国大会の応募方法もWEB応募オンリーとするのか判断は難しいところだと思います。

始まる Nコン2016; 東京都 予選/本選



冒頭の画像は公開されたばかりの東京都コンクールの実施要領の一部です。7月に入りコンクールの日程詳細が発表されて、今年もいよいよNコンのハイシーズンを迎えました。(コンクール参加予定の子供たち、指導される先生方は去年の全国大会終了後からが新たな始まり、今年2末の課題曲発表からがハイシーズンですね。学業と併せ8ヶ月間の緊張継続は修行のような感じなのでしょうか)

https://pid.nhk.or.jp/event/PPG0276444/

■コンクール開催日程
スケジュールは去年とほぼ同様で7月から10月までの4ヶ月におよびます。コンクール開催日程は地区大会を含め次のようです。

★東京都コンクール
[予選] 府中の森芸術劇場 [府中市]
小学校の部  :7月31日(日)~8月2日(火)
中学校の部  :7月27日(水)~30日(土)
高等学校の部 :7月24日(日)~26日(火)

[本選] 文京シビックホール [文京区]
小学校の部  :8月10日(水)
中学校の部  :8月9日(火)
高等学校の部 :8月10日(水)

ここまでが自由観覧です。
これより下は抽選で観覧可能となります。

★関東甲信越ブロックコンクール
ソニックシティホール [さいたま市]
小学校の部  :9月3日(日)9:45-14:10
中学校の部  :9月4日(土) 12:10-17:45
高等学校の部 :9月3日(土)15:15-19:50

★全国コンクール
NHKホール [渋谷区]
小学校の部  :10月8日(土)
中学校の部  :10月9日(日)
高等学校の部 :10月10日(月、祝)

■予選; 小学校の部
昨年は初めて府中のドリームホール会場で予選審査を観てきました。丸山先生指揮の生演奏を間近に観るためでした。

今年も去年と全く同じ日付の3日間で行われるようです。先ほどのNコンのサイトでは既に出場校の校名と演奏登時間もオープンになっています。具体的な校名を見ると段々気分が高まってきますね。

例えば、去年の東京都本選、金、銀、銅賞受賞校の登場日は次の通りです。

7月31日(日) 光和小、鶴川第二小、白金小
8月 1日(月) 本郷小、星美学園
8月 2日(火) 七生緑小

今年は初日が激戦区なのかも知れません、などと今から楽しみですね。人によっては余計な情報だったかも知れませんが。

さて今年の観覧はどうしましょうか。抽選なしで観ることのできる本選を選択するのが通常でしょうが、この所の暑さで予選の東府中より30分程長い本選の後楽園への道のりがとても遠く感じられます。
31日(日)かな、、、

Nコン2016; 課題曲(2); 今年もpop系課題曲の中学校の部

今年の課題曲もいわゆるpop系合唱曲です。ここ10年ほど、合唱に新風を吹き込もうという狙いでしょう、pop系の音楽人の作曲者起用が続けられています。

ただ総ての年で成功続きとばかりは言えず、pop系課題曲に疑問をさしはさむ意見もあるようです。そういう中で今年はどんな曲なのでしょう。

今年の課題曲を聴いてみました。

■中学校の部 課題曲

混成三部合唱

作詞・作曲 miwa
編曲 佐藤 賢太郎

■pop系合唱課題曲の成功の要件
過去数年にわたるpop系合唱課題曲を聴いてきた印象で、pop系合唱曲での成功の鍵は以下3点だと感じます。

(1)作曲:シングルよりはグループ出身者
(2)編曲:上手な合唱編曲者
(3)演奏:pop/classic各唱法の調和・併用

これら3点は互いに連関していて、最初の二つはWANT、最後の(3)がMUSTですね。全てがMUSTという主張ではありません。

以下はその理由です。
(1)作曲:シングルよりはグループ出身者
合唱曲としての仕上がりを比べると、シングルと略したシンガーソングライターのpop曲は合唱曲としては意外に振るわないのです。同じpop系ならグループ音楽出身者の曲の方が聴きやすい印象です。グループと合唱は相似だからかも知れません。

そしてもう一つ気づくことは、pop曲演奏を輝かせるためにシングルシンガーは、①微妙な声質の変化と②pop唱法の駆使とで曲に命を吹き込むということです。歌手としての生涯をかけた曲への気持ちをこれら二つで体現して見せてくれるわけです。シングルシンガーの曲は旋律・歌詞の魅力とともにそこが尖っていて私たちのこころを鷲づかみにするのです。これが通常のclassic唱法での平板なカバーが失敗に終わる所以です。

何年か前、ある女流シンガーソングライターのpop系合唱課題曲で、「がんばれ、がんばれ」というサビのフレーズで有名になった曲がありました。このサビのフレーズをほとんどの参加校がclassicなユニゾンで斉唱したのです。演奏を聴いてこのpop系合唱曲を聴くことが本当に辛くツマラなかったかったことを今でも思い出します。この時感じた疑問「なぜわざわざ合唱曲にしたのか」が、pop系合唱曲に批判的な見方を招くのだろうと思いました。

(2)編曲:上手な合唱編曲者
そんなpop系曲が合唱で映えるようにするには、上手な合唱編曲者に恵まれることです。
下手な合唱編曲の典型は、無理なユニゾン、リフレイン、ハミングの多用です。pop系曲で編曲の自由度が極端に少ない場合の苦肉の策としてよく見られるのですが、classicの構成技法を無理やり加えてせっかくのpop系曲の良さを矯めて曲を殺してしまう事がよく起こります。(1)でシンガーソングライター曲が失敗しやすいのは合唱編曲者とのコラボ未成熟がもう一つの要因なのかも知れません。

(3)演奏:pop/classic各唱法の併用・調和
先ほどの女流シンガー・ソングライターの曲では、ご本人が演奏したものをYouTube で聞くことができます。合唱のマイナス・イメージを持って聴いたのですが、自作自演の出来栄えはやはり人気の歌手らしく素晴らしいものでした。シンコペーションやしゃくりなどのpopの歌唱法と硬質で微妙な声質が訴えかけてきます。pop系曲の合唱を映えるものにするためのヒントがここにあるようです。

このヒントを明快な形で説き示した例をご紹介します。それは合唱曲の作曲/指揮で有名な松下耕氏のpop系曲の合唱指導動画(YouTube )です。

https://www.youtube.com/watch?v=aAAS6UQb9fc

Nコン(平成18年)の審査結果協議の時間での会場公開レッスンで、「さくら」(作詞:森山直太朗/御徒町凧 作曲:森山直太朗)の混声四部合唱版での歌唱指導です。15分間ほどの短時間でpop唱法の取込みとclassic唱法の併用・調和を仕込む手際が見事です。

■今年の課題曲は成功するか?
miwaの起用で話題の今年の中学校の部の課題曲。上記の(1)(2)はgivenなのでさておくとして、最後の要の(3)の出来映えはどうなるのでしょうか。夏の予選が今から楽しみです。
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Nコン2016; 課題曲(1); 難曲の小学校の部

2016年の2月末の課題曲の発表から早3ケ月。いよいよNコンのエントリー締切り日が迫ってきました。

今年はその間に熊本地震があって課題曲も耳に入らない時機がありました。ようやく地震も小康し、子供たちが課題曲に落ち着いて向き合うことができるようになったのではないでしょうか。

今年の課題曲を聴いてみました。

■小学の部 課題曲

同声二部合唱
ぼくらのエコー
作詞 荒井 良二
作曲 大田 桜子

■素晴らしい課題曲
はじめて聞いた時点で、今年は作詞も作曲も素晴らしい仕上がりだと判りました。いかにもコンクール用という合唱曲の誕生です。

まず作曲が凝った構成です。それもそのはず作曲の大田桜子さんは、Nコンではお馴染みの方ですね。作曲から合唱アレンジまで幅広く手掛けられています。2008年小学校の部課題曲「この☆(ほし)のゆくえ」の作曲、昨年の中学生の部課題曲「プレゼント」の編曲など数々の実績があります。

合唱作曲のプロの手による曲なので、冒頭のテンポ変化、転調、幅広い音域など高い発声レベルを要求する曲のようです。課題曲の披露演奏で声が続かないのは初めて観ました。練習期間のハンディこそありますが、国内屈指のNHK東京児童合唱団がてこずった今年の課題曲はなかなかの難曲です。

コンクール成績は例年より確実に課題曲で決まると思って良いのではないでしょうか。

(つづく)




諏訪内晶子さんのリサイタル



自宅近くのあきる野市には秋川キララホールというしゃれた名前のホールがあります。収容規模は700名程度の小ホールですが、器楽の室内演奏を聴くにはちょうど良い大きさです。

先日は諏訪内晶子さんのバイオリンリサイタルを久しぶりに聴いてきました。モーツァルト、グリーグ、武満徹、フランクと定番のメニューで大変楽しめました。

どの曲も軽がると鳴らして、やっぱりワールドクラスの頂点の演奏は凄い、、、

夜明け(フォーレ);追々記

このタイトルで過去に2回の記事を書いていますが、その最初の記事の歌曲のYouTubeへのリンクが切れていることに最近気付きました。(正確にはコンテンツ削除)

あらためて別コンテンツにリンクしておきます。



歌曲のタイトルはAuroe
日本では夜明けと訳されています。別にL'auroeという有名な歌曲もあって、混同されることもあるようです。こちらは曙とか夜明けとか呼ばれています。そのせいかAuroe自体あまりポピュラーな曲にはなっていません。

今回リンクしたのはソプラノの歌唱です。テナーの歌唱を捜してみましたが、満足なものが見つかりませんでした。
なぜこの曲にこだわるのか興味がある方は以前の記事を見て下さい。

夜明け(フォーレ)

夜明け(フォーレ);追記

.

ミュージカル スクルージ 


昨晩12月10日は、赤坂ACTシアターでミュージカル  スクルージ~クリスマスキャロル~を観てきました。
市村正親さんの評判のパフォーマンスに加えて、脇を固める若手のパフォーマンスが想像を超えた仕上がりで楽しめました。
最後の幕の市村正親さんの独唱では、観覧席は凄い盛り上がりです。周りを見まわすとほとんどの方が身を前に乗り出して盛んに拍手を送る熱狂ぶりでした。ひさびさにつくりの良い舞台でした。

Nコン2015-観覧応募の抽選倍率

今年のNコンが終わってほぼ一月経ちました。小中高に分かれて都道府県大会から最後の全国コンクールまで、様々な演奏を聴く機会がありましたが、きっと皆様それぞれを楽しまれたことと思います。

■観覧の応募
私は今年が初めてですがコンクールの観覧に応募して見ました。自由観覧の東京都予選を聴いてやはり生演奏の素晴らしさを感じたのが切っ掛けです。

抽選の倍率が全く予想出来ませんでしたので応募の往復はがきの枚数を加減しながら応募してみました。当選すれば一枚のはがきで2名が観覧できます。

余った当選はがきを譲ってもらったり、当日会場で初対面で待ち合わせて一枚のはがきで一緒に入場するペアを募集したりとネットでは様々な助け合い?活動まで行われているようです。お金では買えないプラチナチケットと化してますね。

■関東甲信越ブロックコン応募結果
東京都コンクール予選で自由観覧したのは小学校の部のみでした。ブロックコンクールでは小中高すべて聴いてみたいと意気込んでそれぞれに2通づつ応募しました。

その結果は
小学校の部:(0/2)
中学校の部:(0/2)
高等学校の部:(2/2)

高等学校の部のみが2通すべて当選しました。反対に小中は全滅でした。この理由は高等学校の部は曲自体が難しくなるためか人気薄なのでしょう。

高等学校の部の9月5日当日は家族でさいたまソニックシティホールに行きブロックコンクールの生演奏をすべて聴くことができました。これが初めての当選はがきと引き換えに渡された座席指定券です。



さらには会場に行くことで放送ではなかなか窺えない高校生たちの様々な表情を見ることができました。

・下の画像は当日開演前のステージのなごやかな風景です。各校がそれぞれステージの雰囲気を確かめています。


・コンクールの結果発表の際、幾つかの受賞校の生徒たちが口をそろえて「どうもありがとうございました!」と頭を下げます。これは新鮮な驚きでした。

・またコンクールが終わった会場の外で無念な結果に泣きじゃくる男生徒、寄り添って慰めの言葉をかける同僚の男生徒など意外に熱い現代の高校生の姿もありました。

■全滅の全国コンクール
いろいろな感動にあふれたブロックコンクールに味をしめて、今度は全国コンクールにも応募してみました。応募はブロックコンクールで聞けなかった小中の2部門に絞って応募してみました。

今年の中学校の部は課題曲の作者である人気のセカオワの出演で応募が殺到すると予想されたので計6通ほど応募してみました。あと駄目元で小学校の部には2通だけ応募しました。

その結果は
小学校の部:(0/2)
中学校の部:(0/6)

下の画像がこの時に戻ってきた返信はがき8通です。当選の場合は赤で印刷されているので当落結果は見た瞬間で一目瞭然です。今回はみんな真っ黒な印刷でした。全滅が分かった郵便受けの前で私は呆れ返って笑ってしまいました。落選の記念として8枚をカメラに収めてみました。



それにしても残念な結果でした。今年の中学校の部の倍率は少なくとも7倍を超えていたようです。

来年の全国コンクールはリベンジで再度トライして見ますかね ^ ^

どよめく 東京都本選 :Nコン2015

9月にはいり今週末はいよいよ関東甲信越ブロックコンクールですね。

その前に東京都本選の話題をもう少し。

■東京都本選のインターネット放送
8月24日(7:25-9:20)は、NHK-FMでNコン2015東京都コンクール本選のインターネット放送を聴きました。これは8月6日文京シビックホールでの録音放送です。


↑NHKアプリ らじるらじる のLOGO

あいにく8月6日は私用で会場に足を運べませんでしたが、本選の審査結果は意外なものでした。港区立白金小学校を含む予選A金賞5校が全て本選金賞を逃してしまったのです。半月遅れですがこのインターネット放送は本選コンクールの様子を知るための唯一の手段でした。

■審査結果の発表 ; どよめく会場
当日出場校は予選3日間の金賞校12校(A:5校、B:3校、C:4校) です。コンクールは順調に進みいよいよ審査結果の発表となりました。銅賞1校、銀賞2校、金賞3校の順で発表されます。

金賞3校の発表直前、銀賞の2校目に意外な名前、「港区立白金小学校」がアナウンスされたのです。すると会場のいくつかの個所から子供の「え~ぇ」と驚きの悲鳴が聞こえざわざわとどよめきが湧き起こったのです。確かにそう聞こえました。

ほんの5秒間程度の時間でしたが、Nコンの銀賞の審査結果発表では滅多にないことでした。やはり当日会場でも結果が波乱と受け止められたようです。

録音放送で聴くという環境でしたが、コンクールを通しで聴いてみた素人なりの感想は以下のとおりです。

■金賞校、銀賞校
丸山先生のファンというひいき目は極力排してみて、港区立白金小学校と金賞3校の演奏を聴き比べてみました。

大まかには、正直なところ金銀で明確なレベルの差は無いように感じました。それどころか演奏のスケール( 演技構成や演奏のダイナミクス)では、12校の中でも港区立白金小学校の演奏が抜きん出ていて金賞校に勝るようにも感じられたのです。

しかし、結果は銀賞。
この審査結果はどうしてなのでしょう。コンクール審査結果の是非を語ることは、不毛と分かりつつ頭が独り歩きします。

■銀賞の理由
敢えて銀賞の理由を捜すと、、、

録音放送で聴くかぎり、当日の白金小学校の演奏では子供たちの喉の疲れなのか声の伸びが残念だった点に気付きます。特に難しかった課題曲では、狙った演出なのか発声のトラブルなのか不明ですが口元で作ったような発声が何度か聴こえて、同声二部のアンサンブルが弱々しく響きます。言葉でうまく表現できないのですが、習字に喩えると、筆使いの上手な見事な習字なのですが、所々で勢いに負けて墨のカスレが露わな感じなのです。

その点では日野市立七生緑小学校など金賞校の演奏の方が小学生らしい発声で伸びのび歌っている気がしました。子供たちが心の内面から自律的に発声することで、輝きを内から放つ真珠の輝きのような響きをもたらすのです。これが金賞校に相応しい響きだと審査員は考えているのではないでしょうか?毎年のコンクール審査をみると私にはそう思えるのです。振り返ると、あの連覇記録を更新した頃の目黒区立大岡山小学校の演奏もそのようでしたね。見事なスケールの演奏でしたが、この日に限って港区立白金小学校の演奏ではそこに少々難が認められました。

この発声の少々の難を咎める審査員がいて銀賞に嫌われたのかなと思います。
今年は課題曲が難しく、発声に無理が目立つ学校がたいへん多かったようです。講評の先生からは全体への注意の中で、子供たちの発声に無理があり心配なこと、もっと声帯を大切にして欲しいという話をされましたが、金と銀の分かれ目の理由説明にも聞こえました。

自信もありませんのでこの辺で筆を留めます。

■「均整の美」の女神
いつもの「均整の美」の観点からの銀賞の整理を付けくわえておきます。

以前に書いた「均整の美」の均整の要素は以下の4つでした。

①バランスのとれた曲の解釈 :指導者
②始動と終止の明快な指揮  :指揮者
③自然な子供らしい発声と歌唱:子供達
④伴奏の域を超える第3の演者:伴奏者

このうち①は「解釈・選曲」という"頭"の範疇のもので、②~④は「技量」という子供を中心の"体"の範疇のものです。

推測ですが今年の港区立白金小学校は②~④では金賞校とも渡り合えるポテンシャルを持っていたのではないでしょうか。とくに③は昨年よりも遥かに力をつけていました。

でも、それでも①の大きさに追いつけなかった。それが港区立白金小学校にとって金銀の別れ目だった気がします。この本選では③で何故か発声の伸びを欠き①に追われるようになって均整・バランスを崩したように見えます。そして今年の「均整の美」の女神は日野市立七生緑小学校以下3校に微笑んだようです。
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